メガネをはずした、だけなのに

「不貞な梨木クン……いや、ふなっしーのくせに~!」


 たいへん!ニコルを本気で怒らせたら手がつけられないよ!

 大騒ぎになったらどうしよう、こまったな!


「なぜ怒ってるんだい、ニコちん」


「むむむ、頭にキターッ!」


 ニコルが目の前にあるサッカボールを蹴り始めた。

 ドリブルしながら走るニコルを、梨木くんが追いかける。


「ニコちん上手だね、サッカー好きなの!?」


「誰がニコちんですって!あたしは有害物質じゃないのよ、ふなっし~!」


 スカートの裾が激しく揺れても、気にしないで進むニコルがボールを蹴った!

 素早く梨木くんがキャチしてドリブル、すぐにボールをニコルへ返す。


「ナイス、ニコちん!ところで彼氏いるの!?」


「うるさい、ふなっし~!」


「すごく気が合いそうだね、付き合ってよ、彼女になって!」


「なんでそうなるのよ~!」



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