LIONの許婚
近くのショッピングモールに行く
知り合いのブティックや店はそれなりの値段がする。
悠里は高い値段に気付いて買い物出来なそうと思った。
・・・!
「わあぁぁ、可愛い‼」
悠里はピンクのセーターに飛びついたあれもコレもと忙しそうだが
悠里の腕には一着の服も無い・・
俺はその様子を見て暮れに着物を
買いに行った日を思い出した。
あの時も悠里ははしゃいでいた癖に好きな着物が無いから要らない
と言っていた。
「ああ‼
あの時も金の心配をしていたのか?」
今更ながら悠里の気持ちを知って
胸がしめつけられた。
暫く楽しそうに自分盛り上がり
していた悠里は諦めたような表情で桜祐の所へ来た。
「桜祐、気に入ったのないや
下着売り場に行こう。」
新しい下着を買う位は悠里の
ポケットマネーで買えそうだ。
桜祐はやっぱり着物を買いに
行った日と同じ会話と確信した。
「ダメだ‼
俺が恥をかく‼
生徒会長迄したんだからな‼
先生も悠里と俺は知り合いだと
知っている
明日俺も着いて行くし‼
顔見知りの先生もいるはず‼
俺に恥を欠かせない費用だ
俺が出す。
勘違いするなよ、俺自信の為‼
悠里の為じゃない、俺の
為
だ。」
ゲッ!!悠里はどうしたら良いか
固まった。
「いいか‼ 加納桜祐の名前の
為
だ‼」
「つ、付いて来る気?」
「当たり前だ‼
可愛い悠里、んんっコホン‼
未成年の悠里を一人で
飛行機に乗せれる訳無いだろ‼
それは、虐待だ‼」
??
「違うと思うヨ‼
小学生も一人で乗る子も居るし」
「それは、空港迄迎えに親か親戚
が来る場合だ‼
悠里、言う事を聞け‼
お前の保護者は俺だ‼
お前はァ、なぁ~あ‼”未だ未成年”
なんだヨ‼」
「う?
へ?う?、うん。
ありがとう桜祐。」
駆け寄って手を握りたかった。
20歳迄の期限を付け足した許婚
桜祐は暖かい。
桜祐は可也責任感があるらしい。
桜祐、あなたの本当の許婚だったら
良かったのになぁ。
私には貴族の血は流れて居ない
今はそれを知られたくない‼
言ったらこの関係は無くなる!
その夜は外で外食をした。
大人の恋人達が行くような夜景の
綺麗なレストラン
悠里はハンバーガーでいいと
言ったけど桜祐に従った。
桜祐は行き慣れたお店の様で
悠里にクイクイと肘でツツク
「ん?(๑• . •๑)?あ‼」
前を歩く紳士淑女の皆さんは
腕を組んでいた。
これが礼儀なのかと悠里は勘違い
ファミレスすらまだ未体験
外から見るだけだった。
すかさず桜祐の腕に手を絡ませる
桜祐の手は滑り落ち
悠里の手をガッチリ握った。
え‼♡コレも礼儀なの?♡
顔が赤くなる悠里を見て
桜佑もニッコリ
その夜は沢山食べた事の無い
美味しい料理を堪能した。
1人の時は節約で食べる
振りかけご飯のお粥でも無く
片栗粉のお湯ふやかしでも無く
凄くおいしかった。
コレがレストランか‼
三上の厨房しか知らない悠里は
物珍しがった。
料理が出て行くのと
空になって帰って来る繰り返しの
厨房、慌ただしく怒号さえ飛び交う
三上の令嬢でありながら
三上本家でも容赦なし!
それは、育ての両親が本家からも
嫌われ者だったから
ここぞとばかりに嫌味も言われたし
両親の悪口三昧
しかし悠里は三上本家の気持ちも
分かる、あの両親は
何かとやらかしてまわる。
ただ黙って聞いているだけだ。
スタッフさんが料理を運んで来る度
「ありがとうございます。」
を悠里は必ず伝えた。
料理が出てくる迄の間
泣いてる人がいるかもしれない
怒られた人がいるかも知れない
そんな一生懸命な人に感謝する。
次の日まさかのまさか‼
本当に桜祐は朝早くやって来た・・
黒の存在感タップリのコートを
着込んでそして飛行機は
真逆のファーストクラス・・
🛬︎ ┈┈ ✈︎
北海道に着くとクラスメイトと
合流
萌や二奈とも喜びあい・・
そんな悠里を見て桜祐も
幸せな気持ちになった
が.。oOん?
悠里を見る男子らの♡視線が
気に食わない!
「悠里、具合良くなったのか?」
たちまち男子に取り囲まれていた。
「ん?悠里」呼び捨てかムカ‼
ピキピキ
その様子を桜祐じーっと見ていた。
桜佑は悠里を置いて行く不安に
かられ会社に北海道に残ると
連絡を入れたが秘書(-⊡_⊡)に
「午後から会議です‼
何時までも遊んでないで
早めにお帰りください。」
と叱られ渋々東京に帰って来た。
秘書に手土産を買って‼
悠里から写メが送られて来る
楽しそうだ。
桜祐から貰ったお小遣いで
おジジとお祖母様にカニを送った。
桜祐と自分にも🦀を買った。
カニ鍋を堪能したい。
三上の家で🦀の殻は良く見たが
食べた事は無かった。
あー楽しい
北海道は美味しい
泣ける程食べた。
「桜祐、ありがとう。
美味しいし楽しい」
写メを又沢山送る。
冬の北海道は
暖かい気持ちにさせてくれる。
初めての旅行が北海道で
良かった❤
今度は夏に来たいなぁ?
桜祐と一緒に。
悠里は素直にそう思えた。
時の経つのはあっという間で
悠里は18歳、高校最後の難関、大学
受験を控えていた。
容子も益々可愛くなり、わざと
ダサく眼鏡をかけて今時の
三つ編みスタイルで自転車通学
そんなスタイルを桜祐は知らない。
桜祐に心配かけまいと考えた挙句の
行動だ。
他校の男子に、最近待ち伏せされたり何かと告られたり勉強重視の
悠里には邪魔以外無かった。
大学に受からないと困る‼
生活がかかっている
浪人する金もなければチャンスもない。
まして塾通いする余裕も無い‼
行きたい大学はl大
そして桜祐の会社に入り
恩返しをしたい。
悠里は目標を掲げると揺るがない。
その冬猛勉強
そして桜祐も仕事を早めに切り上げ悠里のサポートに回った。
食事を用意して塾の送り迎え
食事は栄養のある物を
料亭に頼み2ヶ月契約‼お持ち帰り用の夕食‼
そんな様子を雪乃と一大は
車の中から見ていた。
「あなた、諦められたら?
桜祐も一生懸命
みたいですし!」
「嫌、未だ2年ある‼
女狐の正体がバレて無いだけだ‼
18の癖に桜祐さえあの通りだ
情けない!
もうすぐ金の無心をしてくるに
決まっとるワ」
「あら、大学費用も自分で
貯めたそうですよ‼
悠里ちゃんはシッカリ者です。」
「ふむ‼
雪乃、最初からお前は悠里が
気に入っとったのう
何故なんだ?」
「あの子は家に入る前
一礼をしておりました。
少し離れてたから会話は
聞こえ無かったけど
部屋に案内した家政婦さんに
聞いたんですよ。
そしたら家政婦さんに”仏間は”?
と聞いたそうです。
未だ仏間には入れないと
断った家政婦さんに
”いえ、仏間のある方向を
お聞きしました。”
そう言ったんですって!
そして、仏間の方向に手を合わせ
拝んでいたそうですよ。
街で見かける15歳の子達は
元気良くて明るくていい子なん
ですけど仏間を気にしたりは
しないでしょう。」
「何だ‼ そんな事か
馬鹿馬鹿しい!
あの親に入れ知恵されて
ただけだろ!」
「そうかしら?
あの子は優しい子よ。
きっと桜祐もソコが気に入って
一緒に居ると思いますよ。」
「フン、一時の気の迷いじゃ!
直ぐ冷めるワ‼」
そして3月合格が決まった。
桜祐と二人手を取って喜んだ
桜祐は今の悠里に取っては家族いやそれ以上の信頼が持てる人になっていた。
そして悠里が大学2年になった頃
の4月加納家で花見が
執り行われた。
桜祐は27歳になっていた。
勿論悠里も招待される筈が何故か
名簿から外されていた。
「お爺様の庭の桜七分咲なのに
桜の会の時は満開よね~
お祖母様と植えたチューリップも
咲き始めた頃かなぁ
見たいなぁ。」
「ん~今回は、煩い親戚も来るし
会社関係も来るし
大人しくしとけ‼‼」
何時にない桜祐の言い方に、悠里は渋々承知した。
奈美、香苗、美津
悠里は去年10月にお祖母様と植えた
チューリップが気になって覗きに
来た。
「あれえ、悠里、おひさ〜♪━━━」
加納家の正月バイト組の奈美と美津
と香苗が車の中から声をかけてきた。
「あ‼
お久しぶりです
どうしたんですか?
こんな朝早く‼」
「なーに言ってんのぉ、
バイト、バイト」
「ん?バイト? エッ?
何の?」
「何言ってんの
あんたがいて、私達が居る
って事は」
「やだなぁ悠里、加納家のバイト
に決まってんじゃん。
私達も呼ばれたの
ホレ乗った乗った
《え‼わ、わたしはあ、あの~》
いいからいいから
急ごう!《《え〜💦》》」
有無も言わさず連れられ気づけば
いつもの着替えコース‼
まあ今日は花見に呼ばれる
予定でバイトも入れて無く暇だし
いいか‼
加納家の中は大忙し
猫の手も借りたい様子で
ドタバタ。
美奈や香苗や美津は悠里より
一つ上、就職も決まり
四人でバイトするのは今日が最後
来年の正月にはやる事が
多くて、ずっと仲良し三人も
バラバラになるらしい
加納家のバイトは正月のみ、なのに何故か今日は正月以上の忙しさ
悠里は三つ編みをあみ、
眼鏡ちゃん。
たとえ桜祐に会っても分から無いはず。
一応バイトのメンバーには入って
無いのであのクソジジイに
見つからないように用心用心
知り合いのブティックや店はそれなりの値段がする。
悠里は高い値段に気付いて買い物出来なそうと思った。
・・・!
「わあぁぁ、可愛い‼」
悠里はピンクのセーターに飛びついたあれもコレもと忙しそうだが
悠里の腕には一着の服も無い・・
俺はその様子を見て暮れに着物を
買いに行った日を思い出した。
あの時も悠里ははしゃいでいた癖に好きな着物が無いから要らない
と言っていた。
「ああ‼
あの時も金の心配をしていたのか?」
今更ながら悠里の気持ちを知って
胸がしめつけられた。
暫く楽しそうに自分盛り上がり
していた悠里は諦めたような表情で桜祐の所へ来た。
「桜祐、気に入ったのないや
下着売り場に行こう。」
新しい下着を買う位は悠里の
ポケットマネーで買えそうだ。
桜祐はやっぱり着物を買いに
行った日と同じ会話と確信した。
「ダメだ‼
俺が恥をかく‼
生徒会長迄したんだからな‼
先生も悠里と俺は知り合いだと
知っている
明日俺も着いて行くし‼
顔見知りの先生もいるはず‼
俺に恥を欠かせない費用だ
俺が出す。
勘違いするなよ、俺自信の為‼
悠里の為じゃない、俺の
為
だ。」
ゲッ!!悠里はどうしたら良いか
固まった。
「いいか‼ 加納桜祐の名前の
為
だ‼」
「つ、付いて来る気?」
「当たり前だ‼
可愛い悠里、んんっコホン‼
未成年の悠里を一人で
飛行機に乗せれる訳無いだろ‼
それは、虐待だ‼」
??
「違うと思うヨ‼
小学生も一人で乗る子も居るし」
「それは、空港迄迎えに親か親戚
が来る場合だ‼
悠里、言う事を聞け‼
お前の保護者は俺だ‼
お前はァ、なぁ~あ‼”未だ未成年”
なんだヨ‼」
「う?
へ?う?、うん。
ありがとう桜祐。」
駆け寄って手を握りたかった。
20歳迄の期限を付け足した許婚
桜祐は暖かい。
桜祐は可也責任感があるらしい。
桜祐、あなたの本当の許婚だったら
良かったのになぁ。
私には貴族の血は流れて居ない
今はそれを知られたくない‼
言ったらこの関係は無くなる!
その夜は外で外食をした。
大人の恋人達が行くような夜景の
綺麗なレストラン
悠里はハンバーガーでいいと
言ったけど桜祐に従った。
桜祐は行き慣れたお店の様で
悠里にクイクイと肘でツツク
「ん?(๑• . •๑)?あ‼」
前を歩く紳士淑女の皆さんは
腕を組んでいた。
これが礼儀なのかと悠里は勘違い
ファミレスすらまだ未体験
外から見るだけだった。
すかさず桜祐の腕に手を絡ませる
桜祐の手は滑り落ち
悠里の手をガッチリ握った。
え‼♡コレも礼儀なの?♡
顔が赤くなる悠里を見て
桜佑もニッコリ
その夜は沢山食べた事の無い
美味しい料理を堪能した。
1人の時は節約で食べる
振りかけご飯のお粥でも無く
片栗粉のお湯ふやかしでも無く
凄くおいしかった。
コレがレストランか‼
三上の厨房しか知らない悠里は
物珍しがった。
料理が出て行くのと
空になって帰って来る繰り返しの
厨房、慌ただしく怒号さえ飛び交う
三上の令嬢でありながら
三上本家でも容赦なし!
それは、育ての両親が本家からも
嫌われ者だったから
ここぞとばかりに嫌味も言われたし
両親の悪口三昧
しかし悠里は三上本家の気持ちも
分かる、あの両親は
何かとやらかしてまわる。
ただ黙って聞いているだけだ。
スタッフさんが料理を運んで来る度
「ありがとうございます。」
を悠里は必ず伝えた。
料理が出てくる迄の間
泣いてる人がいるかもしれない
怒られた人がいるかも知れない
そんな一生懸命な人に感謝する。
次の日まさかのまさか‼
本当に桜祐は朝早くやって来た・・
黒の存在感タップリのコートを
着込んでそして飛行機は
真逆のファーストクラス・・
🛬︎ ┈┈ ✈︎
北海道に着くとクラスメイトと
合流
萌や二奈とも喜びあい・・
そんな悠里を見て桜祐も
幸せな気持ちになった
が.。oOん?
悠里を見る男子らの♡視線が
気に食わない!
「悠里、具合良くなったのか?」
たちまち男子に取り囲まれていた。
「ん?悠里」呼び捨てかムカ‼
ピキピキ
その様子を桜祐じーっと見ていた。
桜佑は悠里を置いて行く不安に
かられ会社に北海道に残ると
連絡を入れたが秘書(-⊡_⊡)に
「午後から会議です‼
何時までも遊んでないで
早めにお帰りください。」
と叱られ渋々東京に帰って来た。
秘書に手土産を買って‼
悠里から写メが送られて来る
楽しそうだ。
桜祐から貰ったお小遣いで
おジジとお祖母様にカニを送った。
桜祐と自分にも🦀を買った。
カニ鍋を堪能したい。
三上の家で🦀の殻は良く見たが
食べた事は無かった。
あー楽しい
北海道は美味しい
泣ける程食べた。
「桜祐、ありがとう。
美味しいし楽しい」
写メを又沢山送る。
冬の北海道は
暖かい気持ちにさせてくれる。
初めての旅行が北海道で
良かった❤
今度は夏に来たいなぁ?
桜祐と一緒に。
悠里は素直にそう思えた。
時の経つのはあっという間で
悠里は18歳、高校最後の難関、大学
受験を控えていた。
容子も益々可愛くなり、わざと
ダサく眼鏡をかけて今時の
三つ編みスタイルで自転車通学
そんなスタイルを桜祐は知らない。
桜祐に心配かけまいと考えた挙句の
行動だ。
他校の男子に、最近待ち伏せされたり何かと告られたり勉強重視の
悠里には邪魔以外無かった。
大学に受からないと困る‼
生活がかかっている
浪人する金もなければチャンスもない。
まして塾通いする余裕も無い‼
行きたい大学はl大
そして桜祐の会社に入り
恩返しをしたい。
悠里は目標を掲げると揺るがない。
その冬猛勉強
そして桜祐も仕事を早めに切り上げ悠里のサポートに回った。
食事を用意して塾の送り迎え
食事は栄養のある物を
料亭に頼み2ヶ月契約‼お持ち帰り用の夕食‼
そんな様子を雪乃と一大は
車の中から見ていた。
「あなた、諦められたら?
桜祐も一生懸命
みたいですし!」
「嫌、未だ2年ある‼
女狐の正体がバレて無いだけだ‼
18の癖に桜祐さえあの通りだ
情けない!
もうすぐ金の無心をしてくるに
決まっとるワ」
「あら、大学費用も自分で
貯めたそうですよ‼
悠里ちゃんはシッカリ者です。」
「ふむ‼
雪乃、最初からお前は悠里が
気に入っとったのう
何故なんだ?」
「あの子は家に入る前
一礼をしておりました。
少し離れてたから会話は
聞こえ無かったけど
部屋に案内した家政婦さんに
聞いたんですよ。
そしたら家政婦さんに”仏間は”?
と聞いたそうです。
未だ仏間には入れないと
断った家政婦さんに
”いえ、仏間のある方向を
お聞きしました。”
そう言ったんですって!
そして、仏間の方向に手を合わせ
拝んでいたそうですよ。
街で見かける15歳の子達は
元気良くて明るくていい子なん
ですけど仏間を気にしたりは
しないでしょう。」
「何だ‼ そんな事か
馬鹿馬鹿しい!
あの親に入れ知恵されて
ただけだろ!」
「そうかしら?
あの子は優しい子よ。
きっと桜祐もソコが気に入って
一緒に居ると思いますよ。」
「フン、一時の気の迷いじゃ!
直ぐ冷めるワ‼」
そして3月合格が決まった。
桜祐と二人手を取って喜んだ
桜祐は今の悠里に取っては家族いやそれ以上の信頼が持てる人になっていた。
そして悠里が大学2年になった頃
の4月加納家で花見が
執り行われた。
桜祐は27歳になっていた。
勿論悠里も招待される筈が何故か
名簿から外されていた。
「お爺様の庭の桜七分咲なのに
桜の会の時は満開よね~
お祖母様と植えたチューリップも
咲き始めた頃かなぁ
見たいなぁ。」
「ん~今回は、煩い親戚も来るし
会社関係も来るし
大人しくしとけ‼‼」
何時にない桜祐の言い方に、悠里は渋々承知した。
奈美、香苗、美津
悠里は去年10月にお祖母様と植えた
チューリップが気になって覗きに
来た。
「あれえ、悠里、おひさ〜♪━━━」
加納家の正月バイト組の奈美と美津
と香苗が車の中から声をかけてきた。
「あ‼
お久しぶりです
どうしたんですか?
こんな朝早く‼」
「なーに言ってんのぉ、
バイト、バイト」
「ん?バイト? エッ?
何の?」
「何言ってんの
あんたがいて、私達が居る
って事は」
「やだなぁ悠里、加納家のバイト
に決まってんじゃん。
私達も呼ばれたの
ホレ乗った乗った
《え‼わ、わたしはあ、あの~》
いいからいいから
急ごう!《《え〜💦》》」
有無も言わさず連れられ気づけば
いつもの着替えコース‼
まあ今日は花見に呼ばれる
予定でバイトも入れて無く暇だし
いいか‼
加納家の中は大忙し
猫の手も借りたい様子で
ドタバタ。
美奈や香苗や美津は悠里より
一つ上、就職も決まり
四人でバイトするのは今日が最後
来年の正月にはやる事が
多くて、ずっと仲良し三人も
バラバラになるらしい
加納家のバイトは正月のみ、なのに何故か今日は正月以上の忙しさ
悠里は三つ編みをあみ、
眼鏡ちゃん。
たとえ桜祐に会っても分から無いはず。
一応バイトのメンバーには入って
無いのであのクソジジイに
見つからないように用心用心