LIONの許婚
ボッチの16歳🥞
🥞悠里ほらこのスマ〇見ろ!
桜佑はスマ〇を手渡そうと悠里に
差し出した。
そこに書かれた文字は
”皆帰れ‼”
もう女達は家に来るな!
女人禁制ってか俺は
引っ越す‼。
細いドアの隙間から悠里は
目を上下させながらスマ〇を見た。
真っ黒い澄んだ目はキョロキョロと、
俺の全身を見ながら
ガクッと、頭を項垂れた。
「なっ、何だよ‼
なんでうなだれんの‼」
桜祐は悠里を見ながらポカン
チラッと興味ありげに覗き見た
癖に悠里はまた知らん振りをする。
「・・・あなたの交友関係には
立ち入りません。
あなたの友達関係を壊したい
理由じゃない。」
悠里は冷たく言い返した。
「悠里、送信ボタンを押せ‼ホレホレ
悠里が押してほしい。」
つんつんと、スマ〇を、悠里の前に
出した。
「ほら、押して悠里」
桜祐は悠里をせつついた。
「はいよポチ」
悠里は、深く考えないで直ぐ押した
画面には送信しましたの文字。
「えッ速攻カヨ」
嫌がった素振りを見せてた悠里は
なんと身代わりの速さ‼
桜佑は、自分でスマ〇を差し出した
癖に・・・・・
エッ
桜祐はポッカーン
「なに?」
悠里は桜祐に聞いてみる
「押しちゃダメだった?」
不審な顔の悠里に桜祐は何も言えず
「いや、な、何も!言って無いだろ‼
アタフタ
お、押して良いに決まってる。」
悠里の、突き刺すような眼差しは
痛くもあり、可愛くもある
口をプーっと尖らせながら
黒々とした丸い目がグサー
見えない刃を切りつけて来る。
『う、動けない!
か、可愛いすぎる。』
ペットショップでチワワと目が合う様な感じ?連れて帰りたい様な
気持ちが起きてくるよ
そんな感じ‼ なのに悠里の、口は
「帰って‼」
「帰ったら未だ奴らいるぞ
いいのか?」
腕組ながら桜祐はドアに、もたれ
て脅かしてくる。
「もうしないって・・・言った
じゃん。」
悠里は羽毛布団からモコッと
顔をだして桜祐を見た。
「あんなの・・・ヤダ‼
見たくない‼」
またカレイが砂に潜るように
体をゆらしながら布団の中に
隠れた。
目だけはギラギラと桜祐を見てる。
オレの、様子を見ている。
なんか落ち着かない悠里は
又、ゴソゴソ起きてきて
ドアの前にペタンと座って
俺を見上げながら聞いて来た。
「なんで桜祐はウチに来るの?
どうして?」
少しイラつきながら悠里は
膨れっ面。
また立ち上がり
ベットに座って、ブスッと膨れた
頬をして、お団子ヘアを
揺らしながら手でベットをバンバン
叩いている。
かなりオコ状態。
「悠里がいるからじゃん。」
悠里は内心(ニッコリ)なのだが
急に顔は変えられず緩みそうな顔をオコのままキープ‼
「なんで私がいると来るの!」
「許嫁だから・・・」
悠里の顔が急に固くなって
「・・・許婚?
桜祐それはヤメって言ってたし
だからヤメたし。」
そうだろう━🖕👅イーダ
と言うようなナメた
顔を見せながら悠里は
兎さんのパーカを被った。プイツ
「なぁ兎ちゃん。・・・ヤメたのをヤメたら駄目か?・・・」
桜祐が呟くと
悠里はまたまたヾ(๑`Д´๑)ノプンプン
「じゃあ許嫁じゃ無かったら
ウチに来ないの👎💢
許婚だから来たの!」
なんでこんなに桜祐に食って
掛かんだろう。
言って欲しい言葉が中々桜祐の
口から出て来ないからか!?
「ヤレヤレ反抗期か‼」
桜祐は呆れながらボソッと
呟いたのが悠里に聞こえた!
《《反抗期じゃーなああい‼》》
《《帰れー💢》》
ガバッと起きて半開きのドアを
グイッと握り悠里は
バ━━━━━━━━━━━━━ン‼
と開けた。
オオォッ
ビックリした桜祐は仰け反ったが
悠里に背中をバンバン押され
玄関迄来た。
ヤメヤメヤメロッテ‼
玄関迄追い出した悠里は
勝利宣言
「手洗って、風呂入って
香水の匂い消しなよ。
アンタはにはそそられるニオイ
かもだけど私には
クッサツ」
俺は部屋を追い出され
バーンと閉まったドアにカチャカチャと悠里が鍵をする音がした。
俺は、しばらく玄関に立っていたが
またコッソーリと悠里の部屋の鍵を
開けて入って行く
狂暴な、野犬と化した悠里は
何時、飛びかかって来るか┣¨‡┣¨‡
ソ━━━━━━━━━━━ッと
ドアを開け覗いたら
ハッピバスデイツーミ、ハッピバスデイツーミ
ハピバスデイ:: ユーリ・・・
悠里、お誕生日おめでとう。
パクッ パクッ パクッ
ありがとう悠里。
独り言で二役・・・
「ヤッパリ、今年も
ボッチか‼(´⚲_⚲`)」
ご馳走様。
悠里は2個のシュークリームを
あっとゆうまに平らげた。
「あーあ丸いケーキ🎂
食べたいなぁー!
大学資金貯めなきゃだし
食べれないなぁグスッ
しかも、ここの家賃や、光熱費
加納の家に返さないと
いけないし。
我慢我慢」
悠里は涙を拭きながら、
泣き泣き溜息をついた。
盗み聞きしていた桜祐はキッチンのドアに隠れて聞いてしまった。
「また・・・1人ボッチ?って
𝙷𝚊𝚙𝚙𝚢 𝙱𝚒𝚛𝚝𝚑𝚍𝚊𝚢って?
ボッチ ボッチ
今まで、誕生日祝って貰えなかっ
たのか?」
アッ!!マジか‼
桜佑はあのシュークリームが
誕生日🎂ケーキの変わり
だった事を今更知る。
2個って此処に来るのはオレ
しかいなく、
アレ(シュークリーム)は、やはり
俺の分・・・ダヨナ‼
「お腹空いた。」
ボソッと呟いたセリフは
桜祐の心に🔪グサッグサッグサッ
悠里は冷蔵庫から野菜を取り出し
人参とジャガイモと玉ねぎの
四分の一を切り始め
レトルトカレーを袋事鍋にポイ
続いて切った野菜を同じナベに
ポイ一緒に、茹でた。
「あー焼肉、いい匂いだったなー
食べたいなー。」
そんな悲しい独り言は桜祐の
心を攻めていた。
入口のドアに持たれ悠里の、行動を見守った。
ご飯を盛り付け野菜を乗せて
レトルトカレーをぶっ掛けて
「頂きます。
贅沢は言わない
白いご飯が食べれるだけでも
ありがたい。」
悠里の小さい声が桜祐には
せつなかった。
パタン、静かにドアを閉めて
桜助は鍵をかける。
悠里は最近俺に心を開いて来て
いた。人なつこい笑顔も
見せてくれていた。
そんな悠里が可愛くて
此処に来ていたんだ。
悠里をほったらかして
自分だけ仲間とビールを飲み
酔っ払うとスケベになる癖が
花開く。
男の性がムクムクと起きてくる。
焼肉をたらふく食べ
腹ごなしに好きでも無い子と
軽い気持ちでSE〇‼
ちょっとしたランニング気分
好きとか嫌いとか気持ちはなくて
顔がどーとかこーとか関係ない
ヤれたらいい。
しかも悠里の誕生日🎂に・・・
は、俺は最低‼
嘘でも許婚の誕生日は放ったらかし
誕生日の晩飯がレトルトカレー
勿論レトルトでも美味いが・・・
誕生日にはオシャレして
レストランだろ‼
いやいや俺が連れて行くべきだ
許嫁なんだから
ケーキはおろか、プレゼントもナシ
一番最悪なのは誕生日を
知らなかった・・・ってコトだ。
悠里にとってオレは
本当に最低かもしれない‼
せめて里帰りをさせるべきだった。
と、反省をした。
悠里は1人の誕生日を寂しく
思った事が無かった
1人で過ごす誕生日なんて、
当たり前だったからだ。
誕生日のお祝いに呼ばれても
プレゼント買うお金を貰えなかっ
たから行かなかった。
だけど毒親が寝たすきに
手早く出来るレアチーズケーキ
を作って、朝早く届けたりした。
料理は大得意だ。
しかし材料を買うお金を
ケチるんじゃなく辛抱している。
私は普通の家庭とは違う。
当たり前の事が、当たり前じゃない。
時折フッと思う。
産みのお母さんは憶えているのかな
私の事
お母さん
私今日16歳になったんだよ。
捨てられたんだけど・・
お母さん今幸せになってるよね
でないと、私が捨てられた意味が
ないよ。
お父さんは・・・
私がこの世にいる事を知って
いるんだろうか?
この疑問はずっと続いている。
今までこんな感情は抑えて
忘れてた筈なのに、桜祐の
ちょっとした優しさに触れたから
どうかしちゃったんだろう。
悠里は腰までお湯を溜めたお風呂
に浸かりながら、誕生日だから
贅沢しょう。
お湯を胸まで足した。
久しぶりの贅沢だ。
あったかい。
桜祐のカードで買った羽毛布団
にくるまって眠る。
暖かい。
デモこれも桜佑に借りた様な
物だ、買ってくれたんだけど
お金は返さなきゃならない。
桜佑は返さ無くて良いと
言ってくれたけど
他人に買ってもらう訳には
行かない。
だから月1万ずつかえしてる。
バイトのお金が入った時に。
そんな事を考えていたらいつの間にか眠っていたらしい。
アレ
寝息が聞こえる背中から
暖かい、気持ちいい。
悠里は誕生日の夜
初めて人肌の温もりを感じた。
普通に危ないから警戒するべき
だけど、夢か現実か分からない。
眠たくて眠たくて疲れていた。
神経疲れって奴だ。
背中に感じるホンノリ暖かい
温もりは
ただ心地良かった。
悠里は布団にくるまって
素潜りする様にねていた。
┉お母さん・・・
ぽっんと寝言が聞こえる。
目の縁には涙の跡が一筋の
線をえがいていた。
余りの可哀想さに後ろから
抱き締める。
「悠里、お母さんだよ。
可愛いよ、ゆうり。」
桜祐は思いっきり裏声を翻し
悠里の耳元でささやいた。
その言葉に反応する様に
悠里は向きを変え
「お母さん?暖かい。」
ギュウウッと抱き締めると安心した
ように、寝言を呟きながら深い
眠りに落ちていった。
「なんだ、ヤッパリ
親が恋しいんだな!
甘えん坊か?(笑)」
俺は悠里が本当の母を
知らない事を知る由もなかった。
あの親が悠里の親だと思い込んで
いたから・・・
パチッ!朝目を覚ました悠里は
ビックリ
柔らかそうな栗色の髪
近いと、良く見える整った顔
「な、なんでおぬしが、おる?キモ」
悠里はライオンの腕の中で
目を覚ました。
一瞬で体が膠着する。
今日は日曜日、気を取り直して
コインランドリーに洗濯に行く
ゴソゴソと洗濯物を抱えて
桜祐に気づかれない様に部屋を
出る。
昨日?、いつ来たんだろう。
私が部屋に入れたのか?
アタマをひねりながら
コインランドリー迄10分
真っ直ぐ行って歩道橋を渡って
駄菓子屋の前を歩く。
ココは混むから朝早く来ないと
いっぱいになる。
カプチーノを飲んで駄菓子屋で
買った綿飴を掴みバリバリ袋を開ける
洗濯が終わるまでの暇つぶし。
ピンクの綿飴を食べながら
パクッフワッあっとゆう間に
無くなる食感‼
ふぅっ!近くの公園でノンビリ~
寄ってくるハトは近所の
嫌われモノ
ポコポコポコポコ首をフリフリ
近づいて来る。
お誕生日おめでとう悠里
ありがとうハトさん。
バサバサバサー
黒いカラスも歩いて来た。
カラスは近所の迷惑モノ
16歳かい?
お誕生日おめでとう
ありがとうカラスくん
木目の椅子には掌サイズの
雀、オタンジョウビオメデトウ
アリガトウ雀チャン
相変わらずの一人劇場
まだまだこの公園には生き物
がいる。私も今公園の中の
生き物に他ならない。
迷惑者も嫌われ鳥と同じ
考えても仕方ない‼
悠里はぐーっと背伸びをした。
なんという事はない。
今迄、人はいたけど
私はずっと、ぼっちだった
じゃないか‼
今更一人は慣れっこだ♥
元気出せば元気でた。
ドッコイショ、腰を上げて
コインランドリーへと洗濯を
取りに向かう。
桜佑はスマ〇を手渡そうと悠里に
差し出した。
そこに書かれた文字は
”皆帰れ‼”
もう女達は家に来るな!
女人禁制ってか俺は
引っ越す‼。
細いドアの隙間から悠里は
目を上下させながらスマ〇を見た。
真っ黒い澄んだ目はキョロキョロと、
俺の全身を見ながら
ガクッと、頭を項垂れた。
「なっ、何だよ‼
なんでうなだれんの‼」
桜祐は悠里を見ながらポカン
チラッと興味ありげに覗き見た
癖に悠里はまた知らん振りをする。
「・・・あなたの交友関係には
立ち入りません。
あなたの友達関係を壊したい
理由じゃない。」
悠里は冷たく言い返した。
「悠里、送信ボタンを押せ‼ホレホレ
悠里が押してほしい。」
つんつんと、スマ〇を、悠里の前に
出した。
「ほら、押して悠里」
桜祐は悠里をせつついた。
「はいよポチ」
悠里は、深く考えないで直ぐ押した
画面には送信しましたの文字。
「えッ速攻カヨ」
嫌がった素振りを見せてた悠里は
なんと身代わりの速さ‼
桜佑は、自分でスマ〇を差し出した
癖に・・・・・
エッ
桜祐はポッカーン
「なに?」
悠里は桜祐に聞いてみる
「押しちゃダメだった?」
不審な顔の悠里に桜祐は何も言えず
「いや、な、何も!言って無いだろ‼
アタフタ
お、押して良いに決まってる。」
悠里の、突き刺すような眼差しは
痛くもあり、可愛くもある
口をプーっと尖らせながら
黒々とした丸い目がグサー
見えない刃を切りつけて来る。
『う、動けない!
か、可愛いすぎる。』
ペットショップでチワワと目が合う様な感じ?連れて帰りたい様な
気持ちが起きてくるよ
そんな感じ‼ なのに悠里の、口は
「帰って‼」
「帰ったら未だ奴らいるぞ
いいのか?」
腕組ながら桜祐はドアに、もたれ
て脅かしてくる。
「もうしないって・・・言った
じゃん。」
悠里は羽毛布団からモコッと
顔をだして桜祐を見た。
「あんなの・・・ヤダ‼
見たくない‼」
またカレイが砂に潜るように
体をゆらしながら布団の中に
隠れた。
目だけはギラギラと桜祐を見てる。
オレの、様子を見ている。
なんか落ち着かない悠里は
又、ゴソゴソ起きてきて
ドアの前にペタンと座って
俺を見上げながら聞いて来た。
「なんで桜祐はウチに来るの?
どうして?」
少しイラつきながら悠里は
膨れっ面。
また立ち上がり
ベットに座って、ブスッと膨れた
頬をして、お団子ヘアを
揺らしながら手でベットをバンバン
叩いている。
かなりオコ状態。
「悠里がいるからじゃん。」
悠里は内心(ニッコリ)なのだが
急に顔は変えられず緩みそうな顔をオコのままキープ‼
「なんで私がいると来るの!」
「許嫁だから・・・」
悠里の顔が急に固くなって
「・・・許婚?
桜祐それはヤメって言ってたし
だからヤメたし。」
そうだろう━🖕👅イーダ
と言うようなナメた
顔を見せながら悠里は
兎さんのパーカを被った。プイツ
「なぁ兎ちゃん。・・・ヤメたのをヤメたら駄目か?・・・」
桜祐が呟くと
悠里はまたまたヾ(๑`Д´๑)ノプンプン
「じゃあ許嫁じゃ無かったら
ウチに来ないの👎💢
許婚だから来たの!」
なんでこんなに桜祐に食って
掛かんだろう。
言って欲しい言葉が中々桜祐の
口から出て来ないからか!?
「ヤレヤレ反抗期か‼」
桜祐は呆れながらボソッと
呟いたのが悠里に聞こえた!
《《反抗期じゃーなああい‼》》
《《帰れー💢》》
ガバッと起きて半開きのドアを
グイッと握り悠里は
バ━━━━━━━━━━━━━ン‼
と開けた。
オオォッ
ビックリした桜祐は仰け反ったが
悠里に背中をバンバン押され
玄関迄来た。
ヤメヤメヤメロッテ‼
玄関迄追い出した悠里は
勝利宣言
「手洗って、風呂入って
香水の匂い消しなよ。
アンタはにはそそられるニオイ
かもだけど私には
クッサツ」
俺は部屋を追い出され
バーンと閉まったドアにカチャカチャと悠里が鍵をする音がした。
俺は、しばらく玄関に立っていたが
またコッソーリと悠里の部屋の鍵を
開けて入って行く
狂暴な、野犬と化した悠里は
何時、飛びかかって来るか┣¨‡┣¨‡
ソ━━━━━━━━━━━ッと
ドアを開け覗いたら
ハッピバスデイツーミ、ハッピバスデイツーミ
ハピバスデイ:: ユーリ・・・
悠里、お誕生日おめでとう。
パクッ パクッ パクッ
ありがとう悠里。
独り言で二役・・・
「ヤッパリ、今年も
ボッチか‼(´⚲_⚲`)」
ご馳走様。
悠里は2個のシュークリームを
あっとゆうまに平らげた。
「あーあ丸いケーキ🎂
食べたいなぁー!
大学資金貯めなきゃだし
食べれないなぁグスッ
しかも、ここの家賃や、光熱費
加納の家に返さないと
いけないし。
我慢我慢」
悠里は涙を拭きながら、
泣き泣き溜息をついた。
盗み聞きしていた桜祐はキッチンのドアに隠れて聞いてしまった。
「また・・・1人ボッチ?って
𝙷𝚊𝚙𝚙𝚢 𝙱𝚒𝚛𝚝𝚑𝚍𝚊𝚢って?
ボッチ ボッチ
今まで、誕生日祝って貰えなかっ
たのか?」
アッ!!マジか‼
桜佑はあのシュークリームが
誕生日🎂ケーキの変わり
だった事を今更知る。
2個って此処に来るのはオレ
しかいなく、
アレ(シュークリーム)は、やはり
俺の分・・・ダヨナ‼
「お腹空いた。」
ボソッと呟いたセリフは
桜祐の心に🔪グサッグサッグサッ
悠里は冷蔵庫から野菜を取り出し
人参とジャガイモと玉ねぎの
四分の一を切り始め
レトルトカレーを袋事鍋にポイ
続いて切った野菜を同じナベに
ポイ一緒に、茹でた。
「あー焼肉、いい匂いだったなー
食べたいなー。」
そんな悲しい独り言は桜祐の
心を攻めていた。
入口のドアに持たれ悠里の、行動を見守った。
ご飯を盛り付け野菜を乗せて
レトルトカレーをぶっ掛けて
「頂きます。
贅沢は言わない
白いご飯が食べれるだけでも
ありがたい。」
悠里の小さい声が桜祐には
せつなかった。
パタン、静かにドアを閉めて
桜助は鍵をかける。
悠里は最近俺に心を開いて来て
いた。人なつこい笑顔も
見せてくれていた。
そんな悠里が可愛くて
此処に来ていたんだ。
悠里をほったらかして
自分だけ仲間とビールを飲み
酔っ払うとスケベになる癖が
花開く。
男の性がムクムクと起きてくる。
焼肉をたらふく食べ
腹ごなしに好きでも無い子と
軽い気持ちでSE〇‼
ちょっとしたランニング気分
好きとか嫌いとか気持ちはなくて
顔がどーとかこーとか関係ない
ヤれたらいい。
しかも悠里の誕生日🎂に・・・
は、俺は最低‼
嘘でも許婚の誕生日は放ったらかし
誕生日の晩飯がレトルトカレー
勿論レトルトでも美味いが・・・
誕生日にはオシャレして
レストランだろ‼
いやいや俺が連れて行くべきだ
許嫁なんだから
ケーキはおろか、プレゼントもナシ
一番最悪なのは誕生日を
知らなかった・・・ってコトだ。
悠里にとってオレは
本当に最低かもしれない‼
せめて里帰りをさせるべきだった。
と、反省をした。
悠里は1人の誕生日を寂しく
思った事が無かった
1人で過ごす誕生日なんて、
当たり前だったからだ。
誕生日のお祝いに呼ばれても
プレゼント買うお金を貰えなかっ
たから行かなかった。
だけど毒親が寝たすきに
手早く出来るレアチーズケーキ
を作って、朝早く届けたりした。
料理は大得意だ。
しかし材料を買うお金を
ケチるんじゃなく辛抱している。
私は普通の家庭とは違う。
当たり前の事が、当たり前じゃない。
時折フッと思う。
産みのお母さんは憶えているのかな
私の事
お母さん
私今日16歳になったんだよ。
捨てられたんだけど・・
お母さん今幸せになってるよね
でないと、私が捨てられた意味が
ないよ。
お父さんは・・・
私がこの世にいる事を知って
いるんだろうか?
この疑問はずっと続いている。
今までこんな感情は抑えて
忘れてた筈なのに、桜祐の
ちょっとした優しさに触れたから
どうかしちゃったんだろう。
悠里は腰までお湯を溜めたお風呂
に浸かりながら、誕生日だから
贅沢しょう。
お湯を胸まで足した。
久しぶりの贅沢だ。
あったかい。
桜祐のカードで買った羽毛布団
にくるまって眠る。
暖かい。
デモこれも桜佑に借りた様な
物だ、買ってくれたんだけど
お金は返さなきゃならない。
桜佑は返さ無くて良いと
言ってくれたけど
他人に買ってもらう訳には
行かない。
だから月1万ずつかえしてる。
バイトのお金が入った時に。
そんな事を考えていたらいつの間にか眠っていたらしい。
アレ
寝息が聞こえる背中から
暖かい、気持ちいい。
悠里は誕生日の夜
初めて人肌の温もりを感じた。
普通に危ないから警戒するべき
だけど、夢か現実か分からない。
眠たくて眠たくて疲れていた。
神経疲れって奴だ。
背中に感じるホンノリ暖かい
温もりは
ただ心地良かった。
悠里は布団にくるまって
素潜りする様にねていた。
┉お母さん・・・
ぽっんと寝言が聞こえる。
目の縁には涙の跡が一筋の
線をえがいていた。
余りの可哀想さに後ろから
抱き締める。
「悠里、お母さんだよ。
可愛いよ、ゆうり。」
桜祐は思いっきり裏声を翻し
悠里の耳元でささやいた。
その言葉に反応する様に
悠里は向きを変え
「お母さん?暖かい。」
ギュウウッと抱き締めると安心した
ように、寝言を呟きながら深い
眠りに落ちていった。
「なんだ、ヤッパリ
親が恋しいんだな!
甘えん坊か?(笑)」
俺は悠里が本当の母を
知らない事を知る由もなかった。
あの親が悠里の親だと思い込んで
いたから・・・
パチッ!朝目を覚ました悠里は
ビックリ
柔らかそうな栗色の髪
近いと、良く見える整った顔
「な、なんでおぬしが、おる?キモ」
悠里はライオンの腕の中で
目を覚ました。
一瞬で体が膠着する。
今日は日曜日、気を取り直して
コインランドリーに洗濯に行く
ゴソゴソと洗濯物を抱えて
桜祐に気づかれない様に部屋を
出る。
昨日?、いつ来たんだろう。
私が部屋に入れたのか?
アタマをひねりながら
コインランドリー迄10分
真っ直ぐ行って歩道橋を渡って
駄菓子屋の前を歩く。
ココは混むから朝早く来ないと
いっぱいになる。
カプチーノを飲んで駄菓子屋で
買った綿飴を掴みバリバリ袋を開ける
洗濯が終わるまでの暇つぶし。
ピンクの綿飴を食べながら
パクッフワッあっとゆう間に
無くなる食感‼
ふぅっ!近くの公園でノンビリ~
寄ってくるハトは近所の
嫌われモノ
ポコポコポコポコ首をフリフリ
近づいて来る。
お誕生日おめでとう悠里
ありがとうハトさん。
バサバサバサー
黒いカラスも歩いて来た。
カラスは近所の迷惑モノ
16歳かい?
お誕生日おめでとう
ありがとうカラスくん
木目の椅子には掌サイズの
雀、オタンジョウビオメデトウ
アリガトウ雀チャン
相変わらずの一人劇場
まだまだこの公園には生き物
がいる。私も今公園の中の
生き物に他ならない。
迷惑者も嫌われ鳥と同じ
考えても仕方ない‼
悠里はぐーっと背伸びをした。
なんという事はない。
今迄、人はいたけど
私はずっと、ぼっちだった
じゃないか‼
今更一人は慣れっこだ♥
元気出せば元気でた。
ドッコイショ、腰を上げて
コインランドリーへと洗濯を
取りに向かう。