毒舌王子は偽りのお人形の心を甘く溶かす


もちろん、今すぐにとは言わない。
僕は君の過去のような辛い経験がないから簡単に言えてしまうけど、君は怖いだろうから。

結城さんの気が向いたらいつでも僕を頼って。


みんなの前で一番初めの理解者を演じてあげるよ。
王子様として支持されている僕が真っ先に君を受け入れたら、周りも落ち着いてくれるだろうし。


あぁ、でも。普段僕に群がっている女子たちからの反感は買うかもしれないね。
もしもそんなことになったら僕が全力で守るから、そこは心配しなくて大丈夫だけど。


君も、みんなから好かれる人気者になりたいわけじゃないでしょ?


本当の自分を認めてくれる友達がいればいいんだよね。
だったら遠慮なくモブの女子共を蹴散らすことにするよ。


……と、ここまで長ったらしく書いてきたけど、最終的には僕の想いが伝われば、僕は満足なんだ。


前も言ったけど、僕は可愛くない君が一番好き。
そんな君を隣で見ていたいし、傷つけられそうになったら守ってあげたい。

笑いたくなければ笑わなければいい。

悲しくなったら黙って抱き締めてあげる。

君のありのままの姿を、僕は喜んで受け入れるよ。


だからね、結城さん。



早く降参して、僕と幸せになろう。




By 水上 晴
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