江藤くんはループしがち
『どうしたの亜美?』
『なんか、この辺がモヤモヤする』
あたしはそう言って胸のあたりを指差した。
なにか予感があるとき、あたしの胸は言いようのないモヤに包まれたようになるのだ。
あのときも、そして今回もそうだった。
『病気なの?』
里香が心配そうにあたしの顔を覗き込んできたとき、あたしは走り出していた。
自分でもどうして走っているのかよくわからない。
だけどこっちになにかがあると、強く感じるのだ。
後ろから里香が追いかけてくる。
雨は勢いを増していて、走るたびに水溜りを跳ね上げてしまう。
しかしそんなことも気にせずに走った。
そしてたどり着いたのは用水路のガードレールが途切れた場所だった。
『なんか、この辺がモヤモヤする』
あたしはそう言って胸のあたりを指差した。
なにか予感があるとき、あたしの胸は言いようのないモヤに包まれたようになるのだ。
あのときも、そして今回もそうだった。
『病気なの?』
里香が心配そうにあたしの顔を覗き込んできたとき、あたしは走り出していた。
自分でもどうして走っているのかよくわからない。
だけどこっちになにかがあると、強く感じるのだ。
後ろから里香が追いかけてくる。
雨は勢いを増していて、走るたびに水溜りを跳ね上げてしまう。
しかしそんなことも気にせずに走った。
そしてたどり着いたのは用水路のガードレールが途切れた場所だった。