江藤くんはループしがち
☆☆☆
そして学校。
自分の席に座って江藤君が登校してくるのを今か今かと待ち構える。
ホームルームが始まる15分前、江藤君がイヤホンを耳につけて教室に入ってきた。
あたしはすぐに立ち上がり、江藤君へと近づいた。
目の前に立つあたしに驚いた江藤君は少し目を見開き、イヤホンを外した。
「なに?」
怪訝そうな表情で聞いてくる。
「江藤君。ループしてない?」
「は?」
怪訝そうな表情がいっそう深まる。
やっぱり本人はまだ気がついていないみたいだ。
「じゃあ質問を変えるね。真央ちゃんは元気?」
真央ちゃんの名前を出した瞬間、江藤君はポカンと口を開いて立ち尽くしてしまった。
「な。なんで真央のこと知ってんだよ」
「あたし1度お見舞いに行ってるの」
「お見舞い? まさかもともと真央の友達とか?」
あたしはその質問に左右に首を振った。
「じゃあ、なんで知ってるんだよ」
「それは話すと長くなるの。それよりさ、今日ってなにかあるの?」
ろくに説明もせずに話を進める。
江藤君は眉間にシワを寄せたまま「なにかって……真央の誕生日だけど」と、返事をした。
その言葉にあたしは息を飲んでいた。
2月3日は真央ちゃんの誕生日だったんだ!
そして学校。
自分の席に座って江藤君が登校してくるのを今か今かと待ち構える。
ホームルームが始まる15分前、江藤君がイヤホンを耳につけて教室に入ってきた。
あたしはすぐに立ち上がり、江藤君へと近づいた。
目の前に立つあたしに驚いた江藤君は少し目を見開き、イヤホンを外した。
「なに?」
怪訝そうな表情で聞いてくる。
「江藤君。ループしてない?」
「は?」
怪訝そうな表情がいっそう深まる。
やっぱり本人はまだ気がついていないみたいだ。
「じゃあ質問を変えるね。真央ちゃんは元気?」
真央ちゃんの名前を出した瞬間、江藤君はポカンと口を開いて立ち尽くしてしまった。
「な。なんで真央のこと知ってんだよ」
「あたし1度お見舞いに行ってるの」
「お見舞い? まさかもともと真央の友達とか?」
あたしはその質問に左右に首を振った。
「じゃあ、なんで知ってるんだよ」
「それは話すと長くなるの。それよりさ、今日ってなにかあるの?」
ろくに説明もせずに話を進める。
江藤君は眉間にシワを寄せたまま「なにかって……真央の誕生日だけど」と、返事をした。
その言葉にあたしは息を飲んでいた。
2月3日は真央ちゃんの誕生日だったんだ!