江藤くんはループしがち
「真央の病気が発祥して、治る可能性が低いってわかってから、決めてたことだった」


「そうなんだ……」


やっぱり、江藤君は自殺だったんだ。


その事実に息が詰まる。


こういうとき、なんて声をかければいいのかわからない。


「でも、生きてる」


江藤君はそう言い、振り向いた。


その顔は泣きそうな顔で笑っていた。


「死ぬのが怖くなったんだ」


「え?」


「緑川のおかげで真央にちゃんと気持ちを伝えられたし、真央がやりたがっていた誕生会もできた。すごく幸せだったんだ」
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