江藤くんはループしがち
着替えをしながらもまだ呼吸が整っていない生徒もいるし、冷たくなったお茶を一気飲みする生徒もいる。


そしてなにより、女子更衣室の中は消臭スプレーの臭いが充満していた。


無香料ならいいけれどみんな好きな臭いのスプレーを使っているので、混ざり合って気分が悪くなってくる。


「とにかく、早く出よう」


このままでは消臭スプレー中毒になってしまうと妙なことを考えて、あたしはそそくさと皇室を出たのだった。
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