江藤くんはループしがち
☆☆☆
どうにか持久走を終えたあたしは教室へ戻ってきていた。
しかしホウキは持たずに体操袋を机の横にひっかけるとすぐに教室を出た。
今のうちに江藤くんを探すのだ。
それで生徒手帳について聞く。
そうすればもうループしなくてすむかもしれない。
そう思っていたのだけれど……「亜美! 今日は教室の掃除でしょう!?」教室内からそんな声がして立ち止まった。
振り向くとクラスの女子がホウキを持ち、仁王立ちをしてあたしを睨みつけている。
「あ、えっと、そうなんだけど、ちょっと用事があって」
慌てて言い訳を考えるけれど、うまくいかない。
しどろもどろになってしまって余計に怪しまれている。
「用事ってなに? 掃除時間にしないといけないことなの?」
そう言われると返事に詰まってしまう。
あたしが抜けると教室の掃き掃除は3人で行うことになる。
15分の掃除時間じゃ、ギリギリだ。
「ど、どうしても今がよくて」
じゃなきゃすぐに終わりのホームルームが始まってしまって、またループすることになる。
「ダメだよ。掃除が終わってからにしてよ!」
クラスメートに腕をつかまれ、結局教室に引きずり戻されてしまったのだった。
どうにか持久走を終えたあたしは教室へ戻ってきていた。
しかしホウキは持たずに体操袋を机の横にひっかけるとすぐに教室を出た。
今のうちに江藤くんを探すのだ。
それで生徒手帳について聞く。
そうすればもうループしなくてすむかもしれない。
そう思っていたのだけれど……「亜美! 今日は教室の掃除でしょう!?」教室内からそんな声がして立ち止まった。
振り向くとクラスの女子がホウキを持ち、仁王立ちをしてあたしを睨みつけている。
「あ、えっと、そうなんだけど、ちょっと用事があって」
慌てて言い訳を考えるけれど、うまくいかない。
しどろもどろになってしまって余計に怪しまれている。
「用事ってなに? 掃除時間にしないといけないことなの?」
そう言われると返事に詰まってしまう。
あたしが抜けると教室の掃き掃除は3人で行うことになる。
15分の掃除時間じゃ、ギリギリだ。
「ど、どうしても今がよくて」
じゃなきゃすぐに終わりのホームルームが始まってしまって、またループすることになる。
「ダメだよ。掃除が終わってからにしてよ!」
クラスメートに腕をつかまれ、結局教室に引きずり戻されてしまったのだった。