クールな副社長の秘密~偶然知ったら溺愛されて妻になりました~
「桃華が泊まるなら俺も」

「樹は別にいいぞ」

「何言ってるんだよ!親父と桃華がふたりで住むなんて可笑しいだろ⁉️俺が、桃華とすぐにでも同棲したいのに。何で親父が先なんだよ。しかも、風呂とか着替えを桃華にさせるのか?」父親にも嫉妬する。

「まあ確かに。桃華さん、動機が不純な息子だが、樹と一緒にここに泊まってもらえるか?迷惑を掛けて申し訳ない」

「そんな。お役に立てるならうれしいです。ご無理なさらず、早く治しましょうね」

「桃華さん……」「桃華」

 桃華の優しさに感動する親子だった。

「ところで、そろそろ家では社長じゃない方がいいんだが」

「何て呼ばせていただいたらいいですか?お義父様?」

「様は堅苦しいなぁ」

「お義父さんでいいですか?」

「名前でもいいが樹に怒られそうだがらそれでいいか」

「親父調子に乗るなよ」

「まあまあ、樹さん怒らない。じゃあ、お義父さん今日からよろしくお願いします」

「こちらこそよろしく」

「じゃあ片づけが終わったら、俺と桃華の当面の荷物を取りに行こう」

「あっ樹さん、片づけは終わっているので最終確認だけお願いします」

「桃華~」抱きしめる樹。

「ゴホゴホッ。そういうことは、親のいない所でしてくれ」

 こうして思わぬ同棲生活(親付き)が始まった……。

< 114 / 173 >

この作品をシェア

pagetop