クールな副社長の秘密~偶然知ったら溺愛されて妻になりました~
「で?その三木谷くんが娘の相手と?」

「はい。ご挨拶が遅くなり申し訳ありません。桃華さんと結婚を前提にお付き合いさせていただいてます」

「「け、結婚⁉️」」兄と父が素っ頓狂(すっとんきょう)な声を上げる。

「まあ素敵」母は嬉しそう。

「突然挨拶に来て結婚だ?」葉月は納得がいかない。

「はい。僕はすぐにでも籍を入れたいくらいですが、桃華さんの気持ちが追い付くまで待っています」

「桃華はどうなんだ?」兄とは違い落ち着いてきた父が聞く。

「私、恋愛経験が全くないでしょ?だから、自分の気持ちがわからなかったの。でも樹さんといて、好きって気持ちをやっと理解できたの。パンとお菓子があれば幸せって思っていた私が、樹さんといるともっと幸せだし、樹さんのお義父様も素敵だし、毎日が充実しているの」

「樹くんのお父様って」

「うちの会社の社長だよ。今、一緒に住んでるの」と爆弾発言をする。

「どどど、どういう…」動揺しすぎの兄。

「…」無言の父。

「桃華、ちゃんと説明してちょうだい?」

 やはり冷静なのは母だった。

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