クールな副社長の秘密～偶然知ったら溺愛されて妻になりました～

「それは僕から説明します。先ずは、僕たちの出会いから」

　自分が海外赴任から帰ってきて、実家の敷地内にベーカリーショップをオープンさせたところから桃華に手伝ってもらうまでを説明した。

「桃華のブログに載っていた芦屋のベーカリーショップは樹くんが？」

「はい。本業がありますから日曜限定ですが」

「副社長が副業してもいいのか？」父が疑問を口にする。

「わが社は、残業をなくして私生活から充実した生活を送ってもらおうと考えています。その中で、本業に支障が出ないなら副業もオッケーにしました」

「私も、ブログが人気出ちゃって、副業に当たるかも？と心配してたんだけど、そんな心配もなくなったの」

「ブログの広告収入は、本業に支障がなければ副業に当たらない場合が多いですが、これからの時代、多種多様何が副業に当たるかわからない場合が多いですし、それで夢を諦める必要はないと思っていますので」

「そうだな。これからの時代、経営者も柔軟に対応しないとな。葉月も見習いなさい」

「ここで俺？」不満顔の葉月。