クールな副社長の秘密~偶然知ったら溺愛されて妻になりました~
 店を出たがなぜか樹が不機嫌だ。

「樹さんどうかしましたか?」

「…桃華は、彼氏がいても合コンに行くのか?」お怒りの樹。

「ええっ。合コン⁉️」

「桃華は無防備だ。こんな時期に、親睦会なんて余程のことがない限りしないだろう。しかも、水野さんと桃華は課も違う」

「合コンなんて行ったことないから気づきませんでした」

「桃華はどれだけ俺に心配させるんだ?」

「すみません」シュンとする。

「桃華、気づいてないかも知れないが、俺と桃華の関係はバレたから、もう覚悟してくれ」

「あっ、ホントだ」

「今日は近くに泊まろう。身も心も俺のものにしたい。桃華がほしい……」

 先程の男性に囲まれている桃華を見てもう我慢の限界だった。

「えっ、でもお義父様は?」

「こんな時まで親父の心配はいい。連絡は入れてある。こっちだ」

 いつもの桃華に甘い樹ではなく、今は理性の効かない桃華が欲しくてたまらない男の樹が全面に出ている。

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