クールな副社長の秘密~偶然知ったら溺愛されて妻になりました~
「昼食どうするだろう?」

「今日は一旦解散になるかもね……」

「じゃあ、お弁当をお持ち帰りいただいたら?」

 桃華の提案に絵理香が頷く。

「これだけの数どうしようかと思ってたの。皆さんお腹も空いているだろうし、希望者にはお持ち帰りいただこう」

「じゃあ、私総務で紙袋もらってきます」と美奈がさっと動く。

「美奈ちゃんありがとう。桃華、エレベーターの前にお渡しするカウンターを作ってもらっていい?」

「任せて」

「私、出席者名簿出してくる」

 さすが秘書課のできる女。決まれば仕事が早い。

 絵理香が秘書課に戻っている間に、使っていない会議室から机を出しエレベーターの前に並べる。そこへ、総務部に行った美奈が大量の紙袋を抱え戻ってきた。テキパキと紙袋を広げていくふたり。

 そこに絵理香も戻り指示していく。

 午後1時、会議室の扉が開き難しい顔をした人達が次から次へと出てくる。やはり、解散されたようだ。

「お疲れ様でした。お弁当をご用意しております。お荷物に困らなければぜひお持ち帰り下さい」と絵理香が声を掛ける。


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