クールな副社長の秘密~偶然知ったら溺愛されて妻になりました~
 そして、完璧な秘書の絵理香はお客様の顔を把握しているらしい。

 次々に名前と数の指示がとんでくる。

 桃華と美奈が絵理香の指示に従いお渡ししていく。

「お疲れ様でした」

「ありがとうございました」

 なんとか最後まで見送った。

 大半のお客様が持ち帰ってくれ、あとに残るのはミキタニの社員の分だ。

 だが、会議室からミキタニのメンバーは誰一人出てこない。

「桃華、美奈ちゃん、飲み物の準備してもらえる?私、中の様子見てくるわ」

「は~い」「わかりました」

 この階には、他の階と違い立派な給湯室があり、システムキッチンが完備されているのだ。一度に沢山のお客様に対応できる。

「美奈ちゃん、温かいお茶にしようか。多分皆さん疲れているだろうし」

「わかりました。あっ、ポットにお湯が沸いてます。絵理香さんが用意してたんでしょうね」

「さすが絵理香」


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