クールな副社長の秘密~偶然知ったら溺愛されて妻になりました~
エピローグ
 迎えた火曜日。

 以前にも増して緊張感が漂う『ミキタニ』本社。

 前回の会議から五日、結局『ミキタニ』の方では結果が出せず会議の日を迎えてしまった。

 午前10時の開始に合わせ、前回のメンバーが続々とミキタニの15階の大会議室に集まりだす。大会議室でお客様をお迎えしていた社長と樹も姿を現したお客様に目を見開く。

 原田百貨店の社長がご夫婦で参加されるようだ。普段は親しい間柄だが、ここは会社だ。

 しかも、今回はこちらのミスで迷惑を掛けたのだ。

「本日はお越しいただきありがとうございます」

「こんにちは。今回の事の顛末を見届けに」と言う洋子に、返す言葉がない。

 他の会場にいる面々も、原田夫人である洋子の登場に驚く。それだけ、洋子は有名なのだ。

 ミキタニの重役達をはじめミキタニの社員達は顔を青くするのだった……。

< 168 / 173 >

この作品をシェア

pagetop