クールな副社長の秘密~偶然知ったら溺愛されて妻になりました~
 話をしながら副社長室に向かっていると、前方の扉が突然開いた。中で待っていられなかった樹が様子を伺うために出てきたのだ。

 そんなあり得ない光景を目にした藤堂は「樹……」思わずプライベートな呼び名を呟き固まる。

「藤堂助かった。もう下がってくれ。相川さん、中に入って」

「あっ、はい」

 昨日の樹とは違い、スーツを着たクールなイケメン御曹司の副社長を前に、一気に緊張が増す桃華。

 藤堂はポカンとしている。

 そんな藤堂を気にすることなく部屋に桃華を入れ、樹は扉を閉めた。





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