クールな副社長の秘密~偶然知ったら溺愛されて妻になりました~
「親父勝手な事を……そういう事なんで、桃華を原田さんにはお譲りできませんので」

「……。ハハハッ」

 今まで黙って聞いていた洋子さんのご主人が突然笑いだした。

「あなたどうしたの?」

「いや、明が言っていた樹くんの話と今の樹くんが違いすぎて……。洋子、樹くんは本気だよ。諦めなさい。樹くん、早めに明に話をしてあげなさい」

「残念だわ」洋子は肩を落とす。

「わかりました」樹も素直に返事する。

「モモちゃん、息子の嫁は諦めるけど私のお友達としてはよろしくね」

「はい!洋子さんありがとうございます」

「ここから近いから遊びに来てちょうだいね」

「はい!ぜひ」

 一週間ぶりの嬉しい再会を果たした。

 原田夫婦が帰った後、樹に聞かれた。

「桃華は、原田さんとはいつから知り合いなんだ?」

「??先週ですが……」

「マジか~それで、洋子さんにあんなに気に入られるなんて凄いな」

 桃華には樹の言葉の意味がわからない。キョトンとした桃華に樹が説明する。


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