クールな副社長の秘密~偶然知ったら溺愛されて妻になりました~
ふたりで片付けを終え、いよいよ樹の父親に会いに向かう。桃華は樹の後ろを歩きながら緊張した面持ちだ。
樹の中では、桃華は最愛の人で、すぐにでも結婚したい相手だ。
一方、桃華の中では自分が勤める会社の副社長であり、ベーカリーショップのオーナーで、尊敬する人ではあるがまだお付き合いすらしていない。
社長にお会いして何と言えばいいのか……。
樹に任せるしかないのだが不安だ。
広大なお庭の奥に建つ立派な建物。年数は経っているのだろうが、綺麗に手入れされた洋館だ。
樹は戸惑いなく玄関を開ける。
「桃華入って」
「あっ、はい。お邪魔します」
広い吹き抜けの玄関に桃華の声は吸い込まれる。
「親父~」
樹が中に向かって叫ぶと、リビングからスラッとしたダンディな男性が現れた。入社式と、後は数回社内で見掛けたことがある程度の社長様だ。
「樹、大きい声を出してどうした?ん?お客さんか?」
「親父に話しそびれてたんだけど、今日からショップを手伝ってもらう事になった桃華」
「初めまして相川桃華と申します」
「そうか。樹の父です」
「桃華はうちの社員で俺の最愛の人」
「ええっ⁉️」
いきなりそんな紹介をされると思っていなかった桃華は驚きの声を上げる。
「……」一方、社長は沈黙。
樹の中では、桃華は最愛の人で、すぐにでも結婚したい相手だ。
一方、桃華の中では自分が勤める会社の副社長であり、ベーカリーショップのオーナーで、尊敬する人ではあるがまだお付き合いすらしていない。
社長にお会いして何と言えばいいのか……。
樹に任せるしかないのだが不安だ。
広大なお庭の奥に建つ立派な建物。年数は経っているのだろうが、綺麗に手入れされた洋館だ。
樹は戸惑いなく玄関を開ける。
「桃華入って」
「あっ、はい。お邪魔します」
広い吹き抜けの玄関に桃華の声は吸い込まれる。
「親父~」
樹が中に向かって叫ぶと、リビングからスラッとしたダンディな男性が現れた。入社式と、後は数回社内で見掛けたことがある程度の社長様だ。
「樹、大きい声を出してどうした?ん?お客さんか?」
「親父に話しそびれてたんだけど、今日からショップを手伝ってもらう事になった桃華」
「初めまして相川桃華と申します」
「そうか。樹の父です」
「桃華はうちの社員で俺の最愛の人」
「ええっ⁉️」
いきなりそんな紹介をされると思っていなかった桃華は驚きの声を上げる。
「……」一方、社長は沈黙。