あの物語の薔薇のように、花びらが落ちきる事を今日も私は願っている

第1章

季節は春。
風は少し冷たく、まだ肌寒い。

バイト先に向かう道の途中に、小さなすみれの花が咲いていた。



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私、香澄(かすみ)がバイトとして働いているのはとあるカフェレストラン。


店内は、天井が高くて都会の窮屈さを感じないおしゃれな空間。

フロア毎に雰囲気が違うのがまた良い。

17:00までは1階と2階がカフェ。
壁にはたくさんの本が置かれていて店にいる間は自由に読むことができる。

私のお気に入り。

18:00からは2階がレストランに変わって、3階もレストランなのだが予約制の個室とBarがあって夜は夜景がとても綺麗だ。

従業員が恋人や友人とのディナーでよく利用している。