あの物語の薔薇のように、花びらが落ちきる事を今日も私は願っている


同じテーブルの他の人とも挨拶と自己紹介を終えて話していると、背後から聞き覚えのある声がした。



「あぁ!香澄やん!」


振り向くと柊が立っていた。

柊の席はどうやら私と背中合わせのようだ。


「久しぶり〜!めちゃ近いね(笑)」


「そやな!気が向いたら後ろ向いて話してな!」


そして忘年会が始まり、千紗や剛士さん、他の同じテーブルの人たちと話して、しばらくしたら後ろ向いて柊と話して…




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あっという間に忘年会はお開きの時間になっていた。


最後に話していたのが柊と千紗とだったから、そのまま3人で帰ることにした。


「あ、そや。香澄、連絡先教えて?」


「いいよ〜!私も聞こうと思ってた!」


ここで私たちはやっと連絡先を交換した。


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