あの物語の薔薇のように、花びらが落ちきる事を今日も私は願っている
たまたま立ち寄ったこのお店の雰囲気に魅了されて、気がつけば店員さんを呼び止めてバイトの募集をしていないか聞いていた。
それが大学入学1週間前のこと。
時はあっという間に過ぎて、バイトを初めて1ヶ月が経った。
私はカフェへの配属となり、週に3~4日バイトに来ている。
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「おつかれさまでした~」
今日もあっという間にバイトの時間は終わり、友人の千彩(ちさ)が出てくるのを裏口で待っていた。
私がバイトの面接のとき店長に、
「友達でバイト探してる子はいない?」
と聞かれたのですぐに千紗を誘った。
千紗とは地元は同じだったが高校は別。
共通の友人が、私と同じ大学に進学する子がクラスにいると教えてくれて高校3年生の冬頃に知り合った。
大学ではクラスは違ったが学部が一緒だったので一緒にいることが多い。
出会ってから日はまだ浅いが、親友であり良き理解者だ。
ちなみに千紗はレストランの担当だ。
「かすみー!ごめん、おまたせー!」
「千彩おつかれ~!」
千彩の方を向くと、その後ろには長身のメガネ男子が一緒に来ていた。