魔法少女妖怪退治
「あかりちゃん!!このままじゃ、友達が危ない!!」


ユリカが危ない__

気が付けば、ユリカの家に向かっていた。


見慣れた景色を走り抜け、屋根から屋根へと移動する。



私の横を走るくろたんが話す。



「妖怪枕返しは弱いから頑張って!!枕にさえ、当たらなければ大丈夫だから!!」
「うん……」
「そんな自信のない返事じゃ、だめだよ!何事も、出来るって思わなきゃ!!」
「うん!!」


そうしている間に、ユリカの家が見えてくる。


くろたんは、このままじゃユリカが危ないと確かに言った__


これで、私がまたさっきと一緒のパターンになったらユリカはどうなるのだろうか?


徐々にやつれていったユリカの顔が脳裏に浮かび上がる。


この夢とユリカの体調がどう関係しているのかなんて、分からない。



ユリカの部屋のベランダに立つと、【すり抜ける】イメージをした。


グニャリとした感触と共に、体がガラスをすり抜けるとユリカの部屋が見える。



ピンクのベッド。
ピンクのカーテン。
並べられたティディベアのぬいぐるみ。


そこは、紛れも無くユリカの部屋の中だった。






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