魔法少女妖怪退治
「妖怪髪切りはハサミを使って攻撃してくるから、上手い事かわしてね!」


そんな事を当たり前のように言ってくるくろたん。

まるで、他人事のようだ。


「えー!無理だよ……」
「あかりちゃんなら出来るから!!」


ハサミで切り刻まれると思ったら、怖くて涙が止まらない。


「くろたん無理だよう……。ハサミを持った奴なんて危ない奴だよう……」
「避ければ大丈夫だから!」
「避けられなかったらどうなるの?」
「ぶしゅゅ!って行く感じになるね!」


サラッとそんな事を言うくろたんには参ってしまう。


でも、私がやらなきゃ皆の髪がなくなってしまう。

これ以上、皆の泣く顔を見たくない__


ご飯を食べてお風呂に入り、部屋に戻るとくろたんに話し掛けた。



「くろたん。らんちゃんの家に行かなきゃ……」
「今回は、生身で戦うから敵の攻撃には十分に注意してね!」
「へ?生身ってどういう事!?」
「この前は夢を見せる妖怪だったから、夢の中で戦ったけど……。今回は現実世界で悪さをする妖怪だからね!!」
「なるほど……」
「とりあえず、何か起こる前に行こうぜ!」
「うん……」
「じゃあ、変身して!!」
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