魔法少女妖怪退治
怖い、逃げたい__

でも!!!

こんなに小さな身体の座敷童子は今まで一人で頑張っていた。


ここで逃げたらこの妖怪も、あやかも見捨てる事になる。


「くろたん……」
「早く逃げよう!」


怖い。
逃げたい。

でも__


「くろたんは安全な所まで、逃げて!!私は、こいつをどうにかするから!!」


どうにか出来るかなんて分からないが、私に頑張っている子を見捨てて逃げるようなマネは出来ない__


そう考えながら、疫病神を睨み付けた。



「あかりちゃん……。それでこそ、魔法少女だよ……。逃げるなんていってごめんよ。ちょっとだけ、あかりちゃんを試したんだ!!」


私を試した?


「大丈夫。倒せないなら守るのみ!!
疫病神があやかを不幸にしようとしてるなら、私がとことん守って疫病神を諦めさせるんだ!!!」


そんな事くらいしか思いつかない私は、ステッキを握り締めると全ての災いから何もかもを守る決意をする。


ステッキから大きな翼が現れたかと思うと、大きく羽ばたいて紫のモヤから守ってくれた。


とりあえず、この翼で紫のモヤからは身を守れる__


あやかを守る為に力を使い切った座敷童子の元に駆け寄ると、小さな身体を抱き抱えた。


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