魔法少女妖怪退治
次第に、ステッキを持っている手が震え、力が入らなくなってくる。


私が守らなきゃ__


そう決めて居たはずなのに、体の力が抜けてくる。

所詮守るだけじゃどうにもならない。

せめて、一瞬だけでも疫病神に攻撃を仕掛けるチャンスが欲しい。


でも、守る事さえ難しい。


紫のモヤに押されて、力が抜けた瞬間に私の前に移動しモヤを防ぐ座敷童子。


座敷童子が守ってくれているから、攻撃出来るチャンスが有る。



「弱いものいじめして、絶対に許さないから!!」


瞼を閉じて武器をイメージすると、ステッキが大きくなり弓の形に変化する。


これなら、疫病神とも戦える__


幸い今の疫病神は座敷童子に攻撃する事で、いっぱいいっぱいになっている。


疫病神のモヤに当たったら不幸が訪れる。



でも、今どうにかしなければ皆の命が危ない。

疫病神の視界に入らない場所に向かって走り出すと、弓矢を思いっきり引いた。


紫のモヤで体が包み込まれたが、そんな事は気にして居られない。

チャンスは1度きり__


疫病神の頭部を狙い矢を射る。



ふとこちらに気付いた疫病神が、矢を避けた。

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