魔法少女妖怪退治

窓を開けると隣の屋根に飛び乗っると、ユウキの家を目指す。

あっという間に辿り着いたが、モヤなんて見当たらないが、念の為に張ってみる。


結構時間が過ぎても変わった様子は無く、時間だけが過ぎていく。


もう帰ろう。


「だ、誰か助けてくれー！！」


そう思った瞬間、悲鳴が鼓膜に響いた。

声がした部屋のベランダに向かうとガラスが割られていて、部屋の中でカタカタと震えているユウキの姿がある。


「どうしたの？」
「君は誰？」


不思議そうな表情で私を見ている、ユウキ。

そうだ。

私は今変身しているから、誰か分からないのだろう＿＿


「私は、妖怪を倒す魔法少女！！」
「本当に？」
「嘘なんか付かないよ！！」
「じゃあ、血だらけのお地蔵さんから助けてくれよ！！」


血だらけのお地蔵さん＿＿

しかし、部屋を見てもお地蔵さんなんて見当たらない。

しかし、ユウキは明らかに何かに怯えガタガタと震えている。


「お地蔵さんなんて居ないよ……」
「さっき、来たんだよ！！」


そんな、馬鹿な。

だって、私はずっとユウキの家に異変が起こらないか見守っていたけど何も無かった。


しかし、ユウキのこの怖がりようが気になってしまう。