魔法少女妖怪退治
自分の体を見ると、ピンクと白のフリフリした服を身に付けている。

靴も靴下も服に合わせている。

まるで、魔法少女のようだ__



「可愛い……」
「じゃあ、行くよ!」



そう言うと、真っ暗な闇の中を歩き出すくろたん。

しかし、くろたんの周りだけがぼんやりと光っていた為に後を付いてゆく。



次第に真っ暗な闇を通り抜け、見慣れた風景が見えてきた。

ここは、私の住んでいる街だ__


住宅街をすり抜け、公園を走る。



「もっと急いで!」



そう言って木に登ると、木から木へジャンプし始めるくろたん。


「ちょっと、くろたん。人間にはそんな事無理だから!!」
「あかりちゃん。何言ってるの?」
「へっ!?」
「その靴を履いていれば、ジャンプ力も走る力も人間の持っている力を超えるから!!」



目の前には大きな木が立ち塞がっている。


嘘だと思いながらも、木の枝の太い部分に飛び乗るイメージをしながらジャンプする。



「うわっ!乗れた!!」
「だから、言ったじゃないか……。とにかく、急いで!!」



呆れ顔でこっちを見たくろたんが、再度木から木に飛び移り始める。

その後を付いて行く。
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