【短】好き好きびーむ☆
「かーず、ねーぇ?」
「かっちゃん!かずなり!かずちゃーん!」
さっきから、カリカリと日誌を書いてる俺の腕に巻き付き、俺の名前を色々と変えて連呼する、仔猫こと、彼女の金井麻子(かないまこ)。
俺は黒縁メガネをカチャリ、と掛け直して彼女へと視線を向けた。
「なに?麻子?」
「むぅ…一成、さっきから私のこと見てない!」
「仕方ないだろ?日誌書いてるし」
サラサラの髪を撫でてやると、片目を瞑って俺の手にスリスリと頬を寄せる。
「でもー…」
「日誌書き終わって提出したら、一緒に帰ろう?それならいいだろ?」
「んもー!早く終わらせてよね!」
と、ツンツンしながらも腕から離れない麻子に、分からないようににやりと笑って、日誌の続きを書いた。
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