【短】好き好きびーむ☆


「一成って、むっつりだよね」

「…彼氏に向かってなに、今度は?」

「んー…?なんか……」

「なんだよ?あー…もしかして、もっと構ってほしい、とか?」

「…っ!」

「分っかりやすっ!」


そう言って、麻子が何か反論する前にぎゅーっと抱き締めて、頬にキスをする。


「ほーんと、麻子には参る」

「なんでよ?」

「可愛くて」

「そ、そんなこと言ったって何も出ないんだからね!」

「いらない。だって麻子がココにいれば俺はそれだけで満たされるから…」


ココ、と胸の辺りをとんとんと指で小さく叩いて、また麻子を抱き締める腕に力を込めると、その腕と胸の間から、ジッと上目遣いをされて、小声で「大好きなんだから」とささやかれた。

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