【Eater】人喰青年血染喉詩【EP0】
「ルイ君!!」
「ユイナ!!」
ユイナが病室に飛び込んできた。
「傷大丈夫?」
「なんか僕化け物に狙われてて食べらそうになって」
「風間君」
警察官に睨まれる。
「警察?」
ユイナが警察を睨み返す。
「すいません、でも彼女には全て知っていて欲しくて、お巡りさん、お願いします」
警察官はまた二人で目配せしている。
「まあ、そりゃそうだような、ここだけの話ってのはこうやって広まって行くんだ、今の時代SNSだってあるんだ、人間みんな黙秘なんて出来やしない、上さんもいつまでも隠し切れやしないんだ、仕方ない」
「すいません」
「特別だぞ、私たちもあくまで上の命令の下で仕事をしているんだ」
「はい」
「彼女さん、極秘事項なのですが今回特別にお見せします、これが今回の事件の犯人です」
警察官は写真を見せる。
「え、何これ、CG?動物?本物?」
「Eaterという生き物です」
「何これ、本当?ルイ君」
「ああ、信じられないかも知れないが、本当だ」
一瞬病室に沈黙が包む。
「怖かった?」
「うん、そうだね、死ぬかと思ったよ」
また警察官は目で合図し合う。緊張感が走る。
「ところで本題に入りたいのだがいいかな?」
「あ、はい、何でしょう」
「君たちはダーウィンの進化論は知っているかい?あの、猿から人になっていく絵を見たことあるだろう、そこでだ私はEaterは人間の進化の先にいると考えている。ならいったいEaterはどうやって生まれると思う?私は考えた。出産か?否。まだ考察の域を超えないが進化の方法を」
視線は鋭く淡々と話す。ゴクリとツバを飲みこむ。
「木崎!!」
「はい」
黙っていた方の警察官が動き出した。驚いた。何をする気だろう。そう思うと彼はポケットからナイフを取り出す。こいつ本当に何をする気だ。僕は最悪の想像をする。
「よく見てろよ!」
そいつは手にナイフを押し付けて力一杯グッと押し付けていく、ブスっと奥まで入っていく。いやらしい肉の断末魔、聞きたくない。その光景を僕は、いや、きっと彼女も目を離せなかったはずだ。唖然とする。体も震えて声も出ない。この後いったい何が起きるのだろう。僕はこの後起こるであろうの未来を想像して硬直する。
「ねえ!ちょっと何しようとしてるの!?」
我慢できなかったのはユイナだった。
それでもそいつは手の奥まで入ったナイフを一気に引き抜いた。その瞬間腕は真っ赤に染まった。真っ赤だ。綺麗だ。細い指先にそれを刺し盛りしたらさぞ絶品だろう。いったいどんな味がするのだろう。きっと甘くて濃厚なはず。今すぐ吸い尽くすしてしまいたい。唾液が溜まる。無意識で唇を舐める。嗚呼綺麗な赤だ。滾る。
「ねえ!本当に!何をしているのですか!?」
彼女が叫び、僕はハッとする。
「悪いね、仮説を試してたんですよ、ちょっとした実験です、先ほど説明したじゃないですか人間の進化がEaterだと、私の説です、EaterというのはEaterから人間に伝染すんじゃないのかって、それでね、風間くん君はまだ人間かい?」
「は?何言ってっんですか?」
「私は今風間くんに質問しています、今なんて思った?食べたいって思わなかったかい?この腕、この血液、食べたいと思わなかったかい?」
「何言ってるんですか?思わないですよ、思う訳ないでしょ!僕を疑っているんですか?やめてください!僕は人間ですよ」
僕は人間。僕は人間。僕は人間。僕は人間。僕は人間。今までも、これからも変わらず。
「ユイナ!!」
ユイナが病室に飛び込んできた。
「傷大丈夫?」
「なんか僕化け物に狙われてて食べらそうになって」
「風間君」
警察官に睨まれる。
「警察?」
ユイナが警察を睨み返す。
「すいません、でも彼女には全て知っていて欲しくて、お巡りさん、お願いします」
警察官はまた二人で目配せしている。
「まあ、そりゃそうだような、ここだけの話ってのはこうやって広まって行くんだ、今の時代SNSだってあるんだ、人間みんな黙秘なんて出来やしない、上さんもいつまでも隠し切れやしないんだ、仕方ない」
「すいません」
「特別だぞ、私たちもあくまで上の命令の下で仕事をしているんだ」
「はい」
「彼女さん、極秘事項なのですが今回特別にお見せします、これが今回の事件の犯人です」
警察官は写真を見せる。
「え、何これ、CG?動物?本物?」
「Eaterという生き物です」
「何これ、本当?ルイ君」
「ああ、信じられないかも知れないが、本当だ」
一瞬病室に沈黙が包む。
「怖かった?」
「うん、そうだね、死ぬかと思ったよ」
また警察官は目で合図し合う。緊張感が走る。
「ところで本題に入りたいのだがいいかな?」
「あ、はい、何でしょう」
「君たちはダーウィンの進化論は知っているかい?あの、猿から人になっていく絵を見たことあるだろう、そこでだ私はEaterは人間の進化の先にいると考えている。ならいったいEaterはどうやって生まれると思う?私は考えた。出産か?否。まだ考察の域を超えないが進化の方法を」
視線は鋭く淡々と話す。ゴクリとツバを飲みこむ。
「木崎!!」
「はい」
黙っていた方の警察官が動き出した。驚いた。何をする気だろう。そう思うと彼はポケットからナイフを取り出す。こいつ本当に何をする気だ。僕は最悪の想像をする。
「よく見てろよ!」
そいつは手にナイフを押し付けて力一杯グッと押し付けていく、ブスっと奥まで入っていく。いやらしい肉の断末魔、聞きたくない。その光景を僕は、いや、きっと彼女も目を離せなかったはずだ。唖然とする。体も震えて声も出ない。この後いったい何が起きるのだろう。僕はこの後起こるであろうの未来を想像して硬直する。
「ねえ!ちょっと何しようとしてるの!?」
我慢できなかったのはユイナだった。
それでもそいつは手の奥まで入ったナイフを一気に引き抜いた。その瞬間腕は真っ赤に染まった。真っ赤だ。綺麗だ。細い指先にそれを刺し盛りしたらさぞ絶品だろう。いったいどんな味がするのだろう。きっと甘くて濃厚なはず。今すぐ吸い尽くすしてしまいたい。唾液が溜まる。無意識で唇を舐める。嗚呼綺麗な赤だ。滾る。
「ねえ!本当に!何をしているのですか!?」
彼女が叫び、僕はハッとする。
「悪いね、仮説を試してたんですよ、ちょっとした実験です、先ほど説明したじゃないですか人間の進化がEaterだと、私の説です、EaterというのはEaterから人間に伝染すんじゃないのかって、それでね、風間くん君はまだ人間かい?」
「は?何言ってっんですか?」
「私は今風間くんに質問しています、今なんて思った?食べたいって思わなかったかい?この腕、この血液、食べたいと思わなかったかい?」
「何言ってるんですか?思わないですよ、思う訳ないでしょ!僕を疑っているんですか?やめてください!僕は人間ですよ」
僕は人間。僕は人間。僕は人間。僕は人間。僕は人間。今までも、これからも変わらず。