恋愛の偏差値
想いが届く時
教室に戻ると、舞がまた蓮の席のところにいる。
「加賀谷君、今日は空いている?」
「用事がある」
「一度でいいから、放課後付き合ってよ」
「他の奴、誘えばいいじゃん」
舞は、不機嫌そうに自分の席の方に戻って行った。
蓮が急にこっちを向くから、思わず視線を机の方に落とした。
ダメだ・・何やってるんだろう・・私・・
明らかに蓮を避けているのがバレバレだ・・
「愛菜」
蓮に呼ばれて、ドキッとしながら蓮の方を向いた。
「放課後、時間作って。下駄箱で待ってるから」
それだけ言うと、蓮から目をそらした。
どうしよう・・
蓮の顔をちゃんと見て話ができるのかな・・
でも、蓮とちゃんと話したい・・
帰りのホームルームが終わり、続々とみんな教室から出ていく。
「愛菜、帰ろう」
「あっ、結奈ごめん。蓮に話があるから下駄箱で待ってるって言われてて・・」
「良かったじゃん!ちゃんと蓮は話した方がいいよ」
「うん。自分の気持ち、ちゃんと話して見る」
「下駄箱まで、一緒に行こう」
「うん」
カバンを肩に掛けて、教室を出ようとした時舞に呼び止められた。
「春原さん、ちょっといい?」
「えっ?」
「話があるんだけど・・」
えっと・・どうしよう・・
返答に困っている私の姿を見て、結奈が舞に向かって
「ごめんね。夏目さん、愛菜はこれから大事な用事があるから」
そういうと、私の背中を押しながら教室の扉に向かった。
「加賀谷君のこと、好きなの?」
思わず結奈と顔見合わせて、舞の顔を見た。
「えっ?」
「だから、加賀谷君の事好きなのかって聞いてるんだけど」
「愛菜が、蓮を好きだったらいけないの?」
結奈が少し怒った顔で舞に言い返した。
「神谷さんには聞いてないんだけど。私は春原さんに聞いてるの。答えてよ」
「私が蓮を好きかは、夏目さんには関係ないでしょ」
「私は加賀谷君が好き。入試の時に見かけてからずっと好きなの。だから加賀谷君の事好きじゃないんなら
邪魔しないで」
それだけ言うと、舞はすぐに教室から出て行った。
絶対、春原愛菜にだけには加賀谷君は渡さない・・
下駄箱に行くと蓮が誰かを待っていた。
「加賀谷君、誰か待ってるの?」
春原愛菜を待ってることくらい知っていたけど敢えて聞いてみた。
「あんたには関係ないだろ」
「ふーん。そんなこと言えるのは今のうちだけだと思うけど・・」
「はあ?」
「ううん。こっちの話。また明日ね」
笑顔で舞が手を振って通り過ぎていく。
嫌な予感がしながら、舞の後ろ姿を見た。
「蓮・・?」
愛菜と結奈が立っていた。
「蓮、愛菜をよろしくね!愛菜、また明日ね!」
「うん、バイバイ」
靴を履き替え、2人で歩き出した。
蓮も何を言わず、無言のまま・・
どうしよう・・
「愛菜・・あのさ」
「えっ・・」
「愛菜の好き奴って誰?」
「えっと・・あの・・」
「俺以外の奴?」
「えっ」
思わず蓮の顔を見てしまった。
蓮が恥ずかしそうに、愛菜を見つめた。
「あのね・・私の好きな人は・・」
蓮だよ・・って一言が中々出てこない。
だけど、このままじゃ変わらない。
この無言の時間が何時間経ったかのように長く感じる。
「あのね・・私ずっと・・蓮の事が好きなの」
「えっ」
蓮の顔が赤くなっているのが分かる。
連鎖するかのように私の顔も赤くなているのが分かる。
「俺も、ずっと愛菜の事好きだったんだ。だけど中学では愛菜がずっと俺を避けてたし・・
この前、好きな奴がいるって聞いて諦めようかと思ってた・・だけど愛菜の事諦められなくて」
「私も中学の時、蓮と話したかった・・だけど男子達にからかわれて・・蓮が嫌がるだろうなって・・
そしたら避けるしかなくて・・」
「何だよ・・早く言ってくれれば」
「ごめん・・」
「愛菜、俺の彼女になって下さい」
「はい」
蓮が私を抱き寄せて、顔を見上げた瞬間唇に温かく蓮の存在を感じた。
さっきよりも蓮が私を力強く抱きしめた。
私も蓮の背中に手を回し、蓮の温もりを感じた。
「大好きだよ」
蓮の優しい言葉に、私も答えた
「私も、大好きだよ」
今までなら、微妙な距離で歩いていたけど今日は違う。
蓮の差し出された手を、迷う事なく握った。
大好きな蓮とこうやって歩いているだけで、くすぐったい。
あっという間に、家の前に着いた。
もっと家が遠ければいいのに・・
「愛菜、後でまたメールする」
「うん」
名残惜しそうにしている愛菜の顔・・
可愛い・・
やっと愛菜の彼氏になれた。
それだけでも、幸せなのにもっと愛菜のそばにいたいと思ってしまう・・
気付いたら、また愛菜の唇に自分の唇を重ねてた・・
「蓮・・近所の人に見られちゃうよ・・」
「あっ、ごめん。じゃ、後で」
「うん、バイバイ」
蓮が自分の家に向かって歩き出した姿を見送った。
顔が熱い・・
蓮の彼女になったことが嬉しくて・・
「ただいま」
玄関の扉を開けると、ちょうど蓮のお母さんが帰るところだった。
「愛菜ちゃん、久しぶり!蓮とはどう?」
「えっ」
「えー、だって2人は両思いでしょ!おばちゃんだって蓮の彼女が愛菜ちゃんだったら嬉しいもん」
「あの・・」
「あっ、いけない。愛菜ちゃんが帰って来てるって事は蓮も帰ってるよね。夕飯作らなきゃ!またね」
慌ただしく、玄関から出て言ってしまった。
「ママも蓮君が彼氏なら嬉しいな」
「もう、ママまで!」
付き合うことになりました。なんて恥ずかしくて言えない・・
自分の部屋に入り、携帯を見るとメール鳴った。
「愛菜、自分の気持ち伝えれた?」
結奈だ・・
「実は、付き合うことになりました・・」
すぐに既読になり
「おめでとう!!どうせ今日は蓮とラブラブメールでもするんでしょ!なので明日報告待ってます!」
もう、結奈ったら・・
「明日、報告するね!」
まだ照れくさい・・
またメールの音が鳴った。
蓮だ・・
「お袋、さっきまで愛菜の家に居たんだって?愛菜と付き合わないのかってしつこく聞いて来たから
もう、俺の彼女だよって話したら超喜んじゃって・・愛菜のお母さんに電話してた・・ごめん」
えっ!
恥ずかしい・・確かにさっきから誰かと話している声は聞こえたけど・・
「愛菜、聞いたよ!蓮君と付き合ってるんだって?」
「もう、急に入ってこないでよ」
「えー、何でママに教えてくれなかったの?」
「もう、恥ずかしいから出ていって」
ママを無理矢理部屋から追い出した。
交際を反対されるよりはいいけど、こうも喜ばれると恥ずかしい・・
「今、ママにも蓮と付き合ってること言われたよ・・恥ずかしい・・」
「親公認だな!それよりさ今週末デートしようぜ!」
「どこに?」
「愛菜は行きたい所ある?」
「行きたい所・・私は蓮がいればどこでもいい」
愛菜からのメールを見て、顔が赤くなるのが分かった。
やべえ、今まで以上に愛菜が可愛く感じる。
最近、他の男子達から愛菜が人気があるのは知っていたけど俺の彼女になった今は心配でしょうがない。
「俺も愛菜がそばにいれば、どこでもいいよ」
「えーそれじゃ、場所が決まらないじゃん!」
たわいも無いメールのやり取りであっと言う間に時間が過ぎた。
「じゃ、明日2人で決めようぜ」
「分かった」
「明日、朝迎えに行くから一緒に学校行こうぜ」
「うん」
「じゃ、おやすみ」
「おやすみ」
明日から蓮と一緒に学校行けるんだ。
嬉しくて、幸せ過ぎて逆に怖い・・
けど、フワフワした気持ちのまま眠りについた。
「加賀谷君、今日は空いている?」
「用事がある」
「一度でいいから、放課後付き合ってよ」
「他の奴、誘えばいいじゃん」
舞は、不機嫌そうに自分の席の方に戻って行った。
蓮が急にこっちを向くから、思わず視線を机の方に落とした。
ダメだ・・何やってるんだろう・・私・・
明らかに蓮を避けているのがバレバレだ・・
「愛菜」
蓮に呼ばれて、ドキッとしながら蓮の方を向いた。
「放課後、時間作って。下駄箱で待ってるから」
それだけ言うと、蓮から目をそらした。
どうしよう・・
蓮の顔をちゃんと見て話ができるのかな・・
でも、蓮とちゃんと話したい・・
帰りのホームルームが終わり、続々とみんな教室から出ていく。
「愛菜、帰ろう」
「あっ、結奈ごめん。蓮に話があるから下駄箱で待ってるって言われてて・・」
「良かったじゃん!ちゃんと蓮は話した方がいいよ」
「うん。自分の気持ち、ちゃんと話して見る」
「下駄箱まで、一緒に行こう」
「うん」
カバンを肩に掛けて、教室を出ようとした時舞に呼び止められた。
「春原さん、ちょっといい?」
「えっ?」
「話があるんだけど・・」
えっと・・どうしよう・・
返答に困っている私の姿を見て、結奈が舞に向かって
「ごめんね。夏目さん、愛菜はこれから大事な用事があるから」
そういうと、私の背中を押しながら教室の扉に向かった。
「加賀谷君のこと、好きなの?」
思わず結奈と顔見合わせて、舞の顔を見た。
「えっ?」
「だから、加賀谷君の事好きなのかって聞いてるんだけど」
「愛菜が、蓮を好きだったらいけないの?」
結奈が少し怒った顔で舞に言い返した。
「神谷さんには聞いてないんだけど。私は春原さんに聞いてるの。答えてよ」
「私が蓮を好きかは、夏目さんには関係ないでしょ」
「私は加賀谷君が好き。入試の時に見かけてからずっと好きなの。だから加賀谷君の事好きじゃないんなら
邪魔しないで」
それだけ言うと、舞はすぐに教室から出て行った。
絶対、春原愛菜にだけには加賀谷君は渡さない・・
下駄箱に行くと蓮が誰かを待っていた。
「加賀谷君、誰か待ってるの?」
春原愛菜を待ってることくらい知っていたけど敢えて聞いてみた。
「あんたには関係ないだろ」
「ふーん。そんなこと言えるのは今のうちだけだと思うけど・・」
「はあ?」
「ううん。こっちの話。また明日ね」
笑顔で舞が手を振って通り過ぎていく。
嫌な予感がしながら、舞の後ろ姿を見た。
「蓮・・?」
愛菜と結奈が立っていた。
「蓮、愛菜をよろしくね!愛菜、また明日ね!」
「うん、バイバイ」
靴を履き替え、2人で歩き出した。
蓮も何を言わず、無言のまま・・
どうしよう・・
「愛菜・・あのさ」
「えっ・・」
「愛菜の好き奴って誰?」
「えっと・・あの・・」
「俺以外の奴?」
「えっ」
思わず蓮の顔を見てしまった。
蓮が恥ずかしそうに、愛菜を見つめた。
「あのね・・私の好きな人は・・」
蓮だよ・・って一言が中々出てこない。
だけど、このままじゃ変わらない。
この無言の時間が何時間経ったかのように長く感じる。
「あのね・・私ずっと・・蓮の事が好きなの」
「えっ」
蓮の顔が赤くなっているのが分かる。
連鎖するかのように私の顔も赤くなているのが分かる。
「俺も、ずっと愛菜の事好きだったんだ。だけど中学では愛菜がずっと俺を避けてたし・・
この前、好きな奴がいるって聞いて諦めようかと思ってた・・だけど愛菜の事諦められなくて」
「私も中学の時、蓮と話したかった・・だけど男子達にからかわれて・・蓮が嫌がるだろうなって・・
そしたら避けるしかなくて・・」
「何だよ・・早く言ってくれれば」
「ごめん・・」
「愛菜、俺の彼女になって下さい」
「はい」
蓮が私を抱き寄せて、顔を見上げた瞬間唇に温かく蓮の存在を感じた。
さっきよりも蓮が私を力強く抱きしめた。
私も蓮の背中に手を回し、蓮の温もりを感じた。
「大好きだよ」
蓮の優しい言葉に、私も答えた
「私も、大好きだよ」
今までなら、微妙な距離で歩いていたけど今日は違う。
蓮の差し出された手を、迷う事なく握った。
大好きな蓮とこうやって歩いているだけで、くすぐったい。
あっという間に、家の前に着いた。
もっと家が遠ければいいのに・・
「愛菜、後でまたメールする」
「うん」
名残惜しそうにしている愛菜の顔・・
可愛い・・
やっと愛菜の彼氏になれた。
それだけでも、幸せなのにもっと愛菜のそばにいたいと思ってしまう・・
気付いたら、また愛菜の唇に自分の唇を重ねてた・・
「蓮・・近所の人に見られちゃうよ・・」
「あっ、ごめん。じゃ、後で」
「うん、バイバイ」
蓮が自分の家に向かって歩き出した姿を見送った。
顔が熱い・・
蓮の彼女になったことが嬉しくて・・
「ただいま」
玄関の扉を開けると、ちょうど蓮のお母さんが帰るところだった。
「愛菜ちゃん、久しぶり!蓮とはどう?」
「えっ」
「えー、だって2人は両思いでしょ!おばちゃんだって蓮の彼女が愛菜ちゃんだったら嬉しいもん」
「あの・・」
「あっ、いけない。愛菜ちゃんが帰って来てるって事は蓮も帰ってるよね。夕飯作らなきゃ!またね」
慌ただしく、玄関から出て言ってしまった。
「ママも蓮君が彼氏なら嬉しいな」
「もう、ママまで!」
付き合うことになりました。なんて恥ずかしくて言えない・・
自分の部屋に入り、携帯を見るとメール鳴った。
「愛菜、自分の気持ち伝えれた?」
結奈だ・・
「実は、付き合うことになりました・・」
すぐに既読になり
「おめでとう!!どうせ今日は蓮とラブラブメールでもするんでしょ!なので明日報告待ってます!」
もう、結奈ったら・・
「明日、報告するね!」
まだ照れくさい・・
またメールの音が鳴った。
蓮だ・・
「お袋、さっきまで愛菜の家に居たんだって?愛菜と付き合わないのかってしつこく聞いて来たから
もう、俺の彼女だよって話したら超喜んじゃって・・愛菜のお母さんに電話してた・・ごめん」
えっ!
恥ずかしい・・確かにさっきから誰かと話している声は聞こえたけど・・
「愛菜、聞いたよ!蓮君と付き合ってるんだって?」
「もう、急に入ってこないでよ」
「えー、何でママに教えてくれなかったの?」
「もう、恥ずかしいから出ていって」
ママを無理矢理部屋から追い出した。
交際を反対されるよりはいいけど、こうも喜ばれると恥ずかしい・・
「今、ママにも蓮と付き合ってること言われたよ・・恥ずかしい・・」
「親公認だな!それよりさ今週末デートしようぜ!」
「どこに?」
「愛菜は行きたい所ある?」
「行きたい所・・私は蓮がいればどこでもいい」
愛菜からのメールを見て、顔が赤くなるのが分かった。
やべえ、今まで以上に愛菜が可愛く感じる。
最近、他の男子達から愛菜が人気があるのは知っていたけど俺の彼女になった今は心配でしょうがない。
「俺も愛菜がそばにいれば、どこでもいいよ」
「えーそれじゃ、場所が決まらないじゃん!」
たわいも無いメールのやり取りであっと言う間に時間が過ぎた。
「じゃ、明日2人で決めようぜ」
「分かった」
「明日、朝迎えに行くから一緒に学校行こうぜ」
「うん」
「じゃ、おやすみ」
「おやすみ」
明日から蓮と一緒に学校行けるんだ。
嬉しくて、幸せ過ぎて逆に怖い・・
けど、フワフワした気持ちのまま眠りについた。