カウントダウン
「お父さん、お母さん、誕生日ってすごいね。
こんなに美味しいケーキが食べられるんだね。
毎日が誕生日だったらいいのに。
そしたら、毎日、こんなに美味しいケーキが食べられるのに」
昔から暗い性格で、無口な私がその日だけは饒舌だった。
いつもは私を見てもくれず、ケンカばかりしていた父と母。
家が貧乏で、ケンカの原因がお金のことだって、幼い私にもハッキリとわかっていた。
お金がないことは悪で、それが原因で家族が憎しみ合うことにも私は気づかずにはいられなかった。
でも、今日という日を境に何かが変わるんじゃないかと私は思った。
だとしたら、誕生日はきっと夢を叶える魔法の日だ。
いつまでもこの幸せなときが続けばいい。
私はその日、うれしくて、楽しくて、笑っていた。
そしてその日の夜、私は幸せな気持ちのまま、穏やかな眠りについた。
こんなに美味しいケーキが食べられるんだね。
毎日が誕生日だったらいいのに。
そしたら、毎日、こんなに美味しいケーキが食べられるのに」
昔から暗い性格で、無口な私がその日だけは饒舌だった。
いつもは私を見てもくれず、ケンカばかりしていた父と母。
家が貧乏で、ケンカの原因がお金のことだって、幼い私にもハッキリとわかっていた。
お金がないことは悪で、それが原因で家族が憎しみ合うことにも私は気づかずにはいられなかった。
でも、今日という日を境に何かが変わるんじゃないかと私は思った。
だとしたら、誕生日はきっと夢を叶える魔法の日だ。
いつまでもこの幸せなときが続けばいい。
私はその日、うれしくて、楽しくて、笑っていた。
そしてその日の夜、私は幸せな気持ちのまま、穏やかな眠りについた。