カウントダウン
『復讐日記』第十章
【6月5日】

月曜日は憂鬱だ。


また学校に行ってあの教室に入っていくのかと思うと死にたくなる。


クラスの中に私の味方は誰もいない。


私へのいじめに参加しているか、見ているだけかの違いはあるけど、クラスの全員が私の敵であることに変わりはない。


誰もが私をグループの輪の中から遠ざけようと思っていた。


頼むから話しかけるなと思っていた。


そんな教室の雰囲気の中で私にできることは、今以上に誰かに傷つけられないように、うつむき、感情を殺して、時間が過ぎるのを待つだけだ。


私がそんな気持ちでいるのだから、クラスメイトは私を空気のように扱って欲しい。


私が傷つくような言葉をわざわざ私に言わないでいて欲しい。


私は大嫌いなあなたたちに毎日、何も言い返せずにうつむいているけど、本当はその場で泣き出して、死んでしまいたい気持ちでいるのだ。


学校のあの教室はとても狭くて、私が逃げていく場所なんてどこにもない。


だから私は、教室でつらい言葉を投げかけられたとき、感情を持たない石になりたいと思っている。


もしも私が石ならば、クラスメイトからのどんな汚い言葉にも少しも傷つかないでいられるから。


そしたらきっと、いつの間にか時間が過ぎて、私は学校から逃げていくことができるから。
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