カウントダウン
「もしもし、梨花」


さっきの電話では穏やかな口調で話していた雄一が、緊迫感のある声で私を呼んだ。


その瞬間、私は何か良くないことが起きたことを察知して、雄一の次の言葉に身構えていた。


「大変なことが起きた。

うちのクラスの立花優子が死んだんだ。

学校の近くのお堀で水死体で見つかって……」


雄一のその言葉を聞いたとき、周りの景色が歪んで見えた。


またうちのクラスから死者が出た。


みんなが不審な事件を警戒しているときなのに……。


もしかして、優子が死んだのは忍の呪いのせい?


だとしたら、次に呪われるのは、私なの?


忍はきっと私の幸せを妬んでいる。


あのラインのメッセージが本物ならば……。


私の体から冷たい汗が吹き出していた。


呪いの連鎖は止まらない。


どうにかして止めなくちゃいけないのに……。
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