カウントダウン
「忍の呪いが解決したら、二人で映画でも見にいこうか?」


私は雄一のその言葉に微笑んだ。


「そうだね。

でも、ホラー映画は嫌だよ」


「うん、わかっている。

二人で楽しい映画を見にいこう」


雄一がそう言った言葉に私は小さくうなずいた。


忍の呪いさえ解ければ、私には楽しい毎日が待っているのだ。


私は雄一と共に忍が住んでいたアパートへと歩き出した。


そして私たちはインターフォンも呼び鈴もないドアの前に立ち、雄一がそのドアをコンコンと二度叩いた。
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