カウントダウン
もう一度、忍の家へ
【芦田梨花side⑥】
あまり眠れずに不安を抱えたまま目覚めた朝、私はスマホを手に取り、雄一に電話していた。
今のままでは私は忍の呪いで死んでしまう。
そんなことを考えると、不安と恐怖ばかりが私の心を支配していた。
「もしもし梨花。
どうかしたか?」
あまりに早い時間の電話に、雄一はいつもとは違う何かに気づいていた。
私はそんな雄一に昨日の夜の出来事を早口で話していた。
「昨日の夜、私の部屋に忍の幽霊が出たの。
額から血を流して、血で赤く染まったセーラー服を着た忍だよ。
私は金縛りで動けなくなって……、声が全然出せなくて……」
自分が話す言葉をなぞるように、昨日の夜の恐ろしい出来事が私の頭の中で映像のように再現されていた。
そして私は忍が口にした恐ろしい言葉を雄一に伝えていた。
「忍の幽霊は私をじっとにらんでこう言ったの。
『芦田梨花……。
お前は二日以内に必ず死ぬ。
カウントダウンは止まらない』って……」
半年前の私なら、そんな呪いの類いを信じていないかもしれなかった。
でも、今の私はそうじゃない。
私は今まで見てきたから。
忍の呪いで死んでしまったたくさんのクラスメイトを……。
私がそう思って、不安と恐怖を感じていたとき、雄一が私のそんな気持ちを察して、私に優しい言葉をかけてきた。
あまり眠れずに不安を抱えたまま目覚めた朝、私はスマホを手に取り、雄一に電話していた。
今のままでは私は忍の呪いで死んでしまう。
そんなことを考えると、不安と恐怖ばかりが私の心を支配していた。
「もしもし梨花。
どうかしたか?」
あまりに早い時間の電話に、雄一はいつもとは違う何かに気づいていた。
私はそんな雄一に昨日の夜の出来事を早口で話していた。
「昨日の夜、私の部屋に忍の幽霊が出たの。
額から血を流して、血で赤く染まったセーラー服を着た忍だよ。
私は金縛りで動けなくなって……、声が全然出せなくて……」
自分が話す言葉をなぞるように、昨日の夜の恐ろしい出来事が私の頭の中で映像のように再現されていた。
そして私は忍が口にした恐ろしい言葉を雄一に伝えていた。
「忍の幽霊は私をじっとにらんでこう言ったの。
『芦田梨花……。
お前は二日以内に必ず死ぬ。
カウントダウンは止まらない』って……」
半年前の私なら、そんな呪いの類いを信じていないかもしれなかった。
でも、今の私はそうじゃない。
私は今まで見てきたから。
忍の呪いで死んでしまったたくさんのクラスメイトを……。
私がそう思って、不安と恐怖を感じていたとき、雄一が私のそんな気持ちを察して、私に優しい言葉をかけてきた。