カウントダウン
【芦田梨花side⑧】
私と雄一は忍のアパートを走って抜け出し、落胆の気持ちを抱えながら、また学校の近くの公園に戻ってきた。
私たちはベンチに座り、肩を落とすと、しばらくの間、話さずにいた。
忍のアパートに遺書がないとすれば、忍の遺書はどこにあるのだろう?
時間は確実に過ぎていくのに、手がかりさえ見つからない今の状況に私は絶望を感じていた。
私はこのまま忍の呪いで死ぬのだろうか?
そんなことを考えながら。
沈黙を破って最初に話し始めたのは雄一だった。
雄一は下を向き、思い詰めた表情で私にこう言ってきた。
「忍が住んでいた狭いあの部屋をあれだけ探しても忍の遺書は出てこなかった。
オレはあの部屋に忍の遺書はないと思う。
忍の遺書があるのは別のどこかだ」
わかってはいたものの、残酷なその現実を雄一の口から聞いたとき、私は感情的になっていた。
「別のどこかって、どこなの?
そんなの、手がかりすらどこにもない……。
忍の遺書なんて見つけられないんだよ。
忍はそれをわかっていて、私たちに遺書を探せって言っているんだよ」
私は自分が言ったその言葉に心が揺れて泣いてしまった。
そんな私って、本当に弱くて情けない。
いくら泣いても忍の呪いは解けないのに……。
私と雄一は忍のアパートを走って抜け出し、落胆の気持ちを抱えながら、また学校の近くの公園に戻ってきた。
私たちはベンチに座り、肩を落とすと、しばらくの間、話さずにいた。
忍のアパートに遺書がないとすれば、忍の遺書はどこにあるのだろう?
時間は確実に過ぎていくのに、手がかりさえ見つからない今の状況に私は絶望を感じていた。
私はこのまま忍の呪いで死ぬのだろうか?
そんなことを考えながら。
沈黙を破って最初に話し始めたのは雄一だった。
雄一は下を向き、思い詰めた表情で私にこう言ってきた。
「忍が住んでいた狭いあの部屋をあれだけ探しても忍の遺書は出てこなかった。
オレはあの部屋に忍の遺書はないと思う。
忍の遺書があるのは別のどこかだ」
わかってはいたものの、残酷なその現実を雄一の口から聞いたとき、私は感情的になっていた。
「別のどこかって、どこなの?
そんなの、手がかりすらどこにもない……。
忍の遺書なんて見つけられないんだよ。
忍はそれをわかっていて、私たちに遺書を探せって言っているんだよ」
私は自分が言ったその言葉に心が揺れて泣いてしまった。
そんな私って、本当に弱くて情けない。
いくら泣いても忍の呪いは解けないのに……。