都合のいいふたり
プライベートは干渉禁止
翌朝起きると、ベットに涼介はいなかった。
私は扉を開けて、そっと部屋の外の様子を伺う。

涼介はシャワーを浴びているようだ。
私はベッドの脇に落ちていた自分のルームウェアと下着を掴んで、裸のまま、2階へと駆け上がった。 
 
どうしよう・・・。
失恋の傷みとお酒の勢いで、昨日はどうかしてた。
今日から、どんな顔して涼介とここで暮らせばいいの。

涼介が家を探してた様子もないし、昨日の夜、誘ったのは私だから「出て行って。」とも言えない。

涼介はどう思ってるんだろう。
でも、恥ずかしくて聞けない。

取り敢えずシャワーを浴びて落ち着こう。
何故なら、私は裸のままだったから。

シャワーを浴びたものの、落ち着かなかった。
当たり前だけど、そんな簡単に落ち着けることでもない。

おかげで、昨日の別れの寂しさを忘れてはいられるけど。

意を決して、1階へ降りていくと、涼介は腰に手を当てて、牛乳を飲んでいた。

いつもの調子で笑ってしまう。

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