都合のいいふたり
居候からの卒業（涼介サイド）
俺は朝起きると、後ろ髪を引かれる思いで、体調が悪いと言っているあゆを残して、家を出た。

あゆは、最近ずっと元気がなかった。
理由は分からないけど、前よりも俺に対しても壁を作っているような気がする。

週末の夜を、俺達は一緒に過ごすようになった。
俺が強引に仕向けたことだけど、あゆは受け入れてくれた。
あゆが何とも思っていない男に、身体を許すなんてあり得ない。だから、きっと俺のことを想ってくれていると信じている。
それに俺を信頼もしてくれていると。

どこからそんな自信がと自分でも思うけど、あゆと一緒にいると分かるんだ。

だからこそ、ケジメを付けなければならないと、ずっと考えていた。

そのためには、今日の計画を終わらせなければならない。俺が堂々とあゆを守れる様になるために。

俺は予約していたレンタカーに乗り込み、カーナビに事前に聞いておいた住所を入れて、ある場所に向かった。
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