無思慮ヲウ、
 十六の女、泣く事をかくに知らない少女がいた。学も浅く、愛したのはビヲラのみ。その天たるや天人峡至は神信じていたと聴く。
 一切問題が無い。否、その少女盲目だったと聴く。
 跳ねられ、思う事は無く、みなをバカにしては涙した。
 そのかんばぜ、幼児で目は水晶位、愛は深く示唆した。時地獄、閻魔堂での事、否、落ちたミタマはみな閻魔となり暗躍を果たす。穢れ切り、愛も忘れ、泣く日々。どんな神も恐れたと言う。ヂエンの住居人であった。名は無思ヲウ。
 年若く幼い子の話。閻魔大王も手を焼いた。何でヲウ付く。そう無思慮は言うと、王君と言う事だと言われた。愛くるしい見えない目を委ねた。
 生意気だよと言われた。その流暢な目は、魅力的でみな愛したと言う。愛し合うなら、そう間を置いて、女が良いわ。そう言った。閻魔大王は男だ。ご不満が?そんな事は。奥の間のベッドに呼ばれ、頑なにも逢瀬仕りますう。
 笑って抱かれる夢を見ますう。良いイメを。泣いて寝た。あたしはヒトの半分も物が分からない筈よー。
 そう言うと閻魔大王が離れて行き、上界、エデンから花を取って来てくれて一輪無思慮ヲウの側に置いてくれた。美しい花で、ミタマはヒトだった。
 恋をされるのかしら。そう思って笑った。あたしは、ミタマが盲目なの。その罪たるや如何。救われないと聴くー。気にするな。ええ、ええ。
 無思慮は男子禁制の母城に入り浸り、愛して、そう、言っては雪に掻き消したー。この無思慮、一線の闇も無しと仰せたー。閻魔大王に、無思慮も女だな、そう言われた。見えないのよ。
 その、格好良さも。風が吹き花散って、あんた今泣いた。そう、呟いた。十六歳なのに、な、ま、い、き!!ふふ。言ったわねそれを。全部、ぜんぶ好きだよあんたの事、俺、今あんただけだったよっ!?そう、閻魔大王も手を焼いたと言う。
 この子は、最期に、ビヲラを愛したいと言うた。そして、叶わず消えた、思えば、何も知らなければ良かったのに、そう言うて格好良く目も見えていないと言うのに自分の城の設計を軽々とこなし羽織り乱して搔き消えたと言う。もう、彼女はいないのよ。
 一説に寄ると、女だけでいたかった。だのに男の味は無かったと言う。
 何と、五百人の女に虐められていた無思慮は、逃げて地獄にいた。閻魔大王はは拒まずに間借りさせた。
 ふふ、あんた、好きよ。何でこんな可愛い子を虐めた?疑問した閻魔大王、訳が何故か分からなかった。
 何と、最年少でその美貌は無かったとされたー。その目も美しい体も、目がみな潰れる思いがしたー。
 誰も、言う事は無かったー。気付けば他界から虐め女をエデンにいる大神が呼び付け、災厄となり彼女は追い出されたのだ。バカだな。その娘だったらみな美しい言うてみな本当にそう言っていた。
 大王の手厳しい処だった。思うよ、あんたの事を。泣いて何故か叶わないと分かるの。愛せないと、分かるの。人生の数は億、みな盲目の美女だったと言うー。
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