藍先輩の危険な溺愛レッスン。
3年生の教室へ
「先輩、早く歩いてくださいよー」
「うーん、眠い」
あれから1週間がたち、毎朝私は先輩と登校していた。
相変わらず坂道では腕を引っ張って欲しいってわがままを言われる。
いつのまにか半袖に代わっていたのでじかに彼の腕を掴んでぐいぐい引っ張って歩く。
恥ずかしくても、そう言ってばかりもいられない。
先輩が拗ねてしまったら後が面倒そうだから。
彼は眠そうに目をこすってあくびをしている。
満員電車でもずっと傍にいてくれてるからあれ以来痴漢には会わずに済んでいた。
私は母と毎朝早起きして先輩のお弁当を作っている。
もちろん栄養バランスを考えて野菜を多めに。
いつも美味しいって言って喜んでくれるから作り甲斐があるんだ。
「愛菜ちゃん、今日の髪型可愛いね」
「そうですか?」