藍先輩の危険な溺愛レッスン。
凄く心配そうに見つめられていることと、保健室に2人きりだということに胸が高鳴った。


「先輩、ごめんね。さっきはあんなにたくさんの男の人達に見られてると思ったら怖くなっちゃって。
でももうだいぶ良くなったから大丈夫だよ」


しばらくしたら落ち着いて話せるようになった。


「でも俺もう少しここにいてもいい?」


彼はまだ安心できないみたい。


「愛菜ちゃんのそばにいてもいいかな?」


不安そうに揺れる瞳。


「うん」


私もまだそばにいて欲しくて小さく頷いていた。


どちらからともなく身体を寄せあっていた。


「あの……ずっと疑問だったんだけど」


彼は遠慮がちに口をひらく。


「ん?」


「俺のことは怖くないの?」


「怖くない」


「どうして?」


「どうしてかわからない」


「もしかして……お兄さんみたいだから?」
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