藍先輩の危険な溺愛レッスン。

いつの間にか藍先輩が私の隣に立っているからびっくりした。


って、浮気って何のことですか？


「いつからって、２人が話し出したあたりから隣の教室で隠れて見てたよ」


「いつのまに」


先輩って、忍びですか？
全く気が付かなかった。


彼はジト目で私を見ながら唇を尖らせる。


「爽やかチェリー男子といちゃついちゃってさ」


拗ねたような口ぶりだから笑いそうになった。


「いちゃついてません」


「告白をオッケーしてるしさ」


「してませんし、大体あれは告白とかじゃなくて友達になりたいって言われただけなんです」


「男女の友情なんて嘘くさいな―」


「そんなことを言ってるけど、先輩はどうなんですか？女子の友達いないんですか？」


この質問にウっと言葉を詰まらせる先輩。


「……たくさんいる」


「ほら」


「でも、愛菜ちゃんは男友達なんていらないだろ」