藍先輩の危険な溺愛レッスン。
それなのに私のために勉強を中断してきてくれたのかなって思ったら胸が熱くなった。


でも、こんなことで浮かれてしまって勘違いしたくない。


先輩は優しいし、うちの母から事情を聞いたらほうっておけなかっただけだよね。


「先輩ごめんなさい」


お店のドアから外に出たところで先輩に謝った。


「お母さん、心配性だから」


「いやそんなこと気にしなくても大丈夫だよ。たまたまさっき春美さんに夕食の件で連絡したら愛菜ちゃんが体調が良くないって聞いてさ。
俺も気になってたから」


「そっか、ありがとう。でも気になってたって?」


「昼休みに、体育館に見に来てなかった?その時に愛菜ちゃんの様子がおかしかった気がして」


「え?体育館にいたの気が付いてたんだ」


「そりゃわかるよ。だから手を振ったんじゃん」


「そ、そうだったんだ」
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