藍先輩の危険な溺愛レッスン。
「それにさ、こんなことも言われた。藍先輩は愛菜ちゃんに告ったって。
でもまるでもう愛菜ちゃんが自分の彼女になったような口ぶりだった」


「え、あ、そうなんですか」


それを聞いてかぁっと顔が熱くなった。


藍先輩はそんな風に言って権田さんをけん制してくれたんだな。


それに、私の気持ちもやっぱりわかってくれてるってことだよね。


その時の私は藍先輩のことで頭の中が一杯で目の前の彼のことを観察できていなかった。


彼が悔しそうに唇を噛んだことに気づかなかった。


「ズルいよな。あんなイケメンにかなうわけない」


「……」


「愛菜ちゃんも先輩が好きなんだろ?」


「あ、う……はい」


隠し切れなくて正直にうなずいた。


「そっか」


彼は大きくため息を吐き後ろ手でドアを閉めた。


その動作に一瞬ギクッとした。


「いいこと教えてあげるよ。藍先輩のこと」
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