藍先輩の危険な溺愛レッスン。
「ほんとひどいやつだよね藍先輩って。
今でもあのおとなしそうな幼なじみに気がある素振りをして、ずっといいように利用してるって」


権田さんは顔をしかめながら話す。


「そんなの嘘……」


「愛菜ちゃんも気を付けないと。君みたいな子をだますなんてあの人にとっては簡単なんだから」


「そんな話は聞きたくないです」


私はてっきり雪乃さんが藍先輩の元カノだとか今カノだとかそういった心配をしていたんだ。


だけどそれ以上に権田さんの話はショックだった。


雪乃さんが藍先輩の傍にいて、そんな噂になるくらい親しくしていたってこと。


利用していたって言葉は悪いけど、逆に言えば藍先輩の役に立っているように見えるってこと。


まるで恋愛ではなくて何かべつの強い絆で結ばれているみたいで嫌だった。


ううん、でも権田さんのこんな話何処まで本当かわからない。


「ど、どうして権田さんはそんなことを知ってるんですか？ただの噂なんじゃないですか。
藍先輩や雪乃さんを貶めるようなことを言って楽しいですか？」
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