藍先輩の危険な溺愛レッスン。

彼は肩を上下させていて息も乱れていた。


もしかしたら私のことをあちこち探し回っていたのかもしれない。


「大丈夫なんだね？」


「う、はい」


私に問いかる彼の方がよっぽど辛そうな表情だ。


もしかしたら不安で心配でたまらなかったのかも。


「ごめんなさい、心配かけて。権田さんとちょっとだけ話をしたらすぐに戻るつもりで」


「どうして？1人できたんだ？
どうして俺に言わなかった？」


「え……それは」


先輩は厳しい顔で真っ直ぐに私を見つめ問いただしてくる。


責めるような視線から逃げるように、目を伏せた。


どうして1人でここへ来てしまったのか。


それは、あなたのことが少しでも知りたかったからだよ。


って言えるわけなかった。


「ごめんなさい、もう先輩にいちいち守ってもらわなくても大丈夫って思ったから」


「それで、この結果？」