藍先輩の危険な溺愛レッスン。
君を守りたい
ガタンガタン。
朝の満員電車での私は緊張気味だった。
なぜかというと、先輩がそばにいなくて心細いから。
あたりを警戒するように鞄を胸の前でギュッと抱きしめながら隅っこに立っていた。
あれから、5日が経つけど私はささやかな抵抗をしていた。
それは藍先輩に対して。
彼はすぐ近くにはいないけれど、少し離れた場所で立ってこちらを見ている。
権田さんにサッカー部の部室に呼び出された日にお説教めいたメールを送ってきた藍先輩と喧嘩になってしまった。
【愛菜ちゃんは少し気持ちが緩んでるのかもしれないけど男に対してはこれまで以上にガードを固めないといけないよ】
そんなこと言われなくてもわかってるもん、私が緩んでるって言うならその大部分は藍先輩あなたのせいでしょ。
【何怒ってるんだよ?いいかげん子供っぽい態度はやめなさい】
どうせ子供っぽいもん。そっちこそ過保護にならないで。