藍先輩の危険な溺愛レッスン。
「モデルさんみたい」


「彼女いるのかな」


楽しそうに彼の方を見ながらおしゃべりしている。


ああ、先輩またモテてる。1人でいるから狙われちゃうよ。


どうしよう嫌だな。ほかの女の子と話しているところなんて今は見たくない。


だってここ数日、彼の顔がまともに見れない。


きっと怒っているんだろうなって思うから。


ほんとは先輩に優しく笑いかけて欲しいのに素直になれない。


「ああー、先越されちゃったよ」


「ざんねーん」


後ろの女子達ががっかりしたように声を上げたから、急いで先輩の方を見た。


彼はすでに別の女子高生たちに話しかけられているようだった。


そして、柔らかく笑って対応しているように見えた。


女の子たちは嬉しそうな黄色い声を上げている。


うそ、そんな……。


彼にしてみたら慣れているだろうし何でもないことだってわかってる。
< 204 / 332 >

この作品をシェア

pagetop